音を作ったり絵を描いたりしてるよ
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いつかあなたに聞いてほしい 誰にも見せない言葉の棘を
憂いを研ぐ思弁の欠片が 誰を苛むことの無いように
いつかあなたに聞いてほしい 誰にも触れない気持ちの枝葉を
恋を知る折に錆び付く瞳が 私を閉じ込めることが無いように
「明日から暫く会えないね」誰かを切に守る為に
「今日で暫くお別れだね」誰か...リンカネーション
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これからいつまでもずっと君の隣に立っていたい
フッと風が吹けば刹那君が消えてしまう様な気がして
産まれてからこれまでもしくじりばかりの人生だ
何かを成した数よりも何億と間違えた気がして
僕らの血潮は赤く燃え死して命を運ぶけれど
時に流れに叛逆する その色は青
呼吸することの不正解を誰に聴かせずと歌う...青白い炎
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溺れるような湿気を嫌い誰もが夏を待つ梅雨の朝に
白く霞み掛かった景色と適当な予報と雨上がり
夜の街で依怙地に汗流して嫌な客と同じ煙草 溝に放下した
祭りの後みたいな静寂に雨音 雷鳴 電気羊
季節が巡る度に昔も同じこと思い出したって
まるで決められた選択肢を虚しく選ばされてる
あんなに遠くに行...雨と羊
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生活の遺灰が疎らだった二人の暮らす白い部屋には
読みもしない一昨日の朝刊と作り置きの冷えたサンドイッチ
信頼と偽計の表裏は二人の後ろ暗い関係の成れの果てで
人の形をした短い口論と獣になった長い夜を褪せた
六月の雨の日 街路樹が覗く 夏が恋しくて鈍感になる
あの人と一緒に映画が見たいのに... 一日が...シックスナイン
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ソファに掛けてテレビを見ていた
料理を終えた君は隣で映画を観たいそうだ
見ていたのは悪趣味なワイドショー
ヒーローを馬鹿がお仕事で断罪する
ごっこ遊びでまるで恋を知った風に
見えない隔たりが魔法に掛けるようだ
消えてしまったのは淡色の慕情
品の無い売女は洋梨で「ポイっ」だ
優れた劇とは観客すらも
そ...劇中劇
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満天の星空の下 貴方とキスをした瞬間から
この地球が世界の真ん中みたいに思えたんだ
夜明け 星が消えてしまう時そこに何も見えなくなってしまう
明るくなる空 新しい明日 それだけのことに不安になるんだ
些細なすれ違いが天の川みたいに広がって二人を別つのだ
誰も悪くなかった 強いて言えば星の巡...Π
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あなたの思い出なんていっそ消えてしまえばいいものを
大げさな理由 度々付けて執拗に何度も描きなおす
街外れの画材屋であなたと買い物をした
古い女優みたいな髪形がとても印象的でした
あなたが私に愛を謳った時それまで唯美的な笑みも
反転して見えなくなるようにあなたが疎ましくなった
嫌いだ 嫌...Watercolor
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明日の事など知りたくもないような
淡い絶望に身を任せる日々で
あなたの言葉だけが光のように
何処へでも行けるとただ嘯いた
二人の両手は触れ合わないままで
祝われなかった花弁が散った
ねえ 今からどこか遠くの街へ逃げてしまわないか
そこではもう誰も泣いたり死ななくたって済むんだろう
きっとみんな望...聖者の行進
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さあ 調子はどうなってんだい 踊り疲れて気分は最低かい?
こんな日常はもう辞めにしたいね 其でも未だ生き永らえるか
今気持ちはハイになっているか あなたは僕に御花をくれるか
ああ そういうことばっかりそうねあんたのすきにしたらどう
忘れた頃にやって来て後片付けはよろしくね
解らない 訳が解...御機嫌斜め
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「さようなら」
昨日まで降っていた汚れてしまう悲しみからも
明日から僕は逃げ出してまた同じ場所で途方に暮れる
下らないと零した繰り返し 今日を入れて何度目なんだ
終わらない日々と流転する万物も遥々蝕む年月
変わりゆく事 変わらない物 全てその塩梅と約束して
相対した感情は曖昧な気圧配置の様...街景