ブックマークした作品
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私が髪を切ったのは あなた忘れるため
そのためじゃなく
あなたのことを忘れきれない 弱い自分に
「さよなら」するため
三度目の冬が 街を包む頃
あなたとの恋が 静かに終わった
音も立てずに 消え去ってゆく
数え切れぬほど 一緒に笑って
数え切れぬほど 涙を流した
思い出だけが そこに...私が髪を切った理由
40メートルP
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忘れかけてた 子供の頃の夢
無邪気なままの笑顔がよみがえる
あなたの優しさにこの指が触れるたびに
忘れきれない 昨日見た恐い夢
心の闇がふと姿を消した
あなたの温もりがこの胸を焦がすたびに
ありがとう
でも もっとあなたの傍にいたいから
わがままも言うよ
ずっと 二人で歩く秋の道...わがまま
40メートルP
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揺れた風をいま掴み取って
君の鳴らす足音を聞いたよ
まるで目の前を行くみたいで
なぜか涙が止まらなくなった
見上げても流れる雲はいつか消えていくよ
答えはいつでも先回りで…
忘れたフリで君を待つ
ここで消えれば済むけど
例えその温度に触れられなくても
ここで君の目に映ればいいな...Scene
ジミーサムP / OneRoom
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灰色の空から落ちてきた雫で 今、心が滲んだ
黒く彩られた高い壁のせいで 光さえも見えない
この街はいつしか色を失っていた でも、誰も気づかずに
時計は動き出す 私も動き出す 痛みさえも忘れて 流されていく
「どうしてこんな風に作り笑いをして 生きてゆくのだろう」
追いかけるほど遠くなる...Melody in the Sky
40メートルP
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濡れた頬が 乾いたような
雨上がり 空の下
誰も知らない 場所で静かに
一輪の花が咲く
青く澄んだ 空の向こうへ
今 僕の声は届いていますか
掠れるような心の声で 叫んでいるよ
晴れわたる今日の空に 何が待っているだろう
手を伸ばしてみるけど
形のない白い雲が 僕を嘲うように...Closed Blue
40メートルP
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「後悔したくないと思っているうちは、まだ子供なんだよ」
今考えれば、その言葉が父親の最後の言葉だった。
それが結果的にそうなっただけなのか、予めそう決めていたのかまでは分からないし、
それはもう一生分からないことなのだ。永遠に。
父親が死んでもう20年という歳月が過ぎ去ってしまった。
時間とは残酷な...楽園に対する定義とその副作用 ~ショート・ストーリー~
AsakiNo9 【0-9】