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月が照らす夜の小道 静寂が包んで
貴方を想うこの身に冥闇を纏う
隙間風は心成しか 素肌に痛みを
堪えるだけ悲しく 心は綻ぶ
出逢えたのに この想いを潜めて静かに目を閉じる
いつの日にか憚る事など無く ただそこに寄り添いたい
貴方の眼差しの先に 映ったこの私は
色彩を偽った不本意な姿で
涙が枯れ果てる...花魁草
コバイチ
君を想って何年経つだろう
薄れ行く日々の記憶でも
君を追って辿った道程は
色褪せる事なく残っている
本音ひとつふたつ 現実に掻き消されて行く
君は届かない どんなに腕を伸ばしても
君が生きる理由のひとつになりたかった
けれども僕は僕は 真実を知るんだ
君を幸せにしたいわけじゃなくて
僕が幸せになりた...憐憫
コバイチ
風はいつも無意味に何かを運んでいる
僕らいつも無意味に風に抗っている
巡り行く毎日に意味を感じなくとも
進むことしかできないから身を委ねている
周りの雑音が煩く邪魔をして来て
見定めた道を迂回しなきゃいけないけれども
遠く見据える景色にいずれ辿り着けるなら
遠回りしてでも道を探せれば良いや
どこに活...Destination
コバイチ
桜舞い散る一本道を一分一秒噛み締めながら
トボトボ歩き上見上げれば映えるのは青空だった
忘れかけてた思い出の数思い起こせば数え切れず
朽ちる事無い映像たちは今はどれも美しい
手を伸ばせば届くはずの距離にいつも君は居てくれた
当たり前とも感じない程それは心地よかったんだ
お互いの同じ想いが支え合ったそ...Our Links
コバイチ
空舞う結晶
降り積もる粉雪
無音の朝迎え
空振る手は悴む
静寂 空虚に
澄み渡る空間
足跡ひとつ無い
道無き道辿るの
もがき続けても身動きの取れない
私は作られただけの雪兎...雪兎
コバイチ
短い夏過ぎ去って 行き交う人は寂しげ
心に影宿っても 陽の光だけ眩しい
最近肌寒くなった 時間の早さに項垂れる
開き切らない目を逸らし 残り僅かの命を憂う
風が通り抜けてゆく雑音に耳塞ぎ
声はかき消されてゆく 伝えたい想いも届かない
行くあてのない言葉たち 虚しく空回りする
殻に籠り塞ぎ込んで 鬱々...アキノソラ
コバイチ
草原を駆け抜けた微風は
無防備な頬には少し冷たい
果て無く続く大地に溢れた
インクは風景を黒く塗り潰した
助手席から君を手繰り寄せた
握ったその手は少し汗ばんだ
静寂恐れて煙草に火を付けた
見つめ合う二人を包む噎せ返る香り
気付けば風は雲を遠くに押し退けて
月の光は暗闇を照らすから...Full Moon
コバイチ
目を開ければ 暗闇に包まれた部屋 街灯が一筋差す
静寂がなぜだか僕を衝き動かす 何かを追い求めるように
午前4時の澄んだ空気を汚すように 大きく息を吐いた
今日くらいは せめて今夜だけは一人で居させて欲しいの ただ
街は夜明け太陽が昇る頃
街は夜明け月は沈みゆく
今僕らが生きているこんな街が嫌いだと...Value of Life
コバイチ
悲しくて 悲しくて まだ 前を向けないよ
頬を伝う水滴に映る 反転のクローバー
身体を投げ捨てて蹲るには
乱れた前髪が邪魔すぎて
いっそ全て切り落とそうにも
腕が重くて重くて動かない
時間を忘れて項垂れていて
息ができなくて苦しいの
いっそ花に囲まれて眠ろうか
土に埋まって人知れず腐ろうか...Clover
コバイチ