夜の奥にある
幼き子供の秘密基地(アトリエ)。
冷たく無機質な
魔法士だけが住んでいた。
春の冷えた夜風に恋して、
夏の木陰に我が身を委(ゆだ)ねて、
秋の日差しに心踊らせ、
冬の温もりに涙を流した。
魔法士は 今日も 1人
砕け散った 星を 並べて
差迷わないようにと
繋いで 紡いで 導いている
魔法士は 今日も 1人
砕け散った 音を 並べて
思い出 仕舞うように
繋いで 弾(はじ)いて 奏でるだけ
機体(ウツワ)壊れても
歯車は廻り続ける。
祈り 縋る(すがる)ように
糸車の針を刺した(睡眠導入剤)
命 吹き込み 動く カラクリ
歯車 回る 無機物(かいぶつ)の歌が
血液の音 繰り返す息
歌い継がれて
愛されてゆくだろう
魔法士は 今日も 1人
荒れ狂った 波を 操り
苦しくないようにと
繋いで 紡いで 導いてる
魔法士は 今日も 1人
砕け散った 心 並べて
もう割れないようにと
繋いで 包んで 唱えていた
「大丈夫。大丈夫。」と
ある少女から学んだ魔法
君に届いてほしい
どんなに時間がかかろうとも
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