※注意:グロテスクな表現や、暴力的表現を含みます。(今回少なめですけど。)
※第一章から読んでいただくことをお勧めします。(下にリンクあり)
「うっ……、こ………ここは………?」
「あっ、目が覚めましたか……」
その少年は、あの事件から2時間くらい気を失っていた。
今は、完全に日が暮れようとしていた。
「き…君は?」
起き上った少年が私の名を訪ねる………。
よく考えると当たり前のことなのに、こんな世界だから……違和感を覚えてしまっていた……………。
「あっ、わ…私は………ミク……。あなたは―」
「レン。」
レンは、微笑みながら、こっちへと手を差し伸べてきた。
「よろしく。」
――えっ、レンって、この世界の人なのかな………。
「よ…よろしく、おねがいします。」
普段、人とかかわらない私は、さっきから、どぎまぎし過ぎてる……。
案の定、レンは、すこし可笑しそうに笑っていた。
つい、つられてこっちまで笑ってしまう……。
―――ココロから笑ったのは、いつ以来だっただろう―――
「ところで、ここは…どこなの?」
「ここは、私が住んでいる家…っというより、私が、ひっそりと隠れて住んでいる家みたいなところ……。」
実際、『家』には程遠かった。屋根はないし、出入り口に扉なんてない。しかも、四・五人しか入らない。
「………そ、そうなんだ………。」
まるで、聞いてはいけないようなことでも聞いてしまったかのような……そんな感じになっていた。
―でも、今、ある『一族』に捕まらずにひっそりと生きている人々はみんな、こんな感じ…―
「そういえばさ…怪我はなかったの?」
取りとめのないことを考えていて、聞かれていること自体が分からなかった……。
「………………ミク?」
「あっ、う……ううん。大丈夫。…けど、レンさんのほうが………」
「えっ、…別に、たいしたことないけ……っ!!」
そこまで言うと、溝を抱えて、丸まっていた……。
「だっ!大丈夫ですか!?」
「たいしたことあったみたい………。」
とか苦しみながらも、無理やり笑顔を見せていた。
――いったい、レンは、どこから来たのだろう――
明らかに、この世界を知らないみたいだった――
「とりあえず、もう少し、休まれたほうがいいのでは………」
「う……うん、そうするよ……。」
そして、彼は再び横たわった。
そして、『今日』という一日が終わろうとしていた。
――また明日も、みんなが無事でいれますように――
願わなき願いを、今日もしていた。
また、何人もの人々が、あの『一族』に弄ばれるのだろうか………。
また、何人が畜殺されるのだろうか………。
また、今日も、あの王宮で、人々の断末魔の叫びが響くのだろうか………。
それでも願う………たとえ、届かぬ願いだと知っていても……………。
――いつか、みんなが幸せに生きて行ける世界が来ますように――
【呪界二次創作小説】 Music desired 第二章 異世界の少年
こんにちは、霧田です(真昼にこれを投稿する自分って一体……。)
前回の戦闘シーンから180度変わった雰囲気になっていますが、こういうのもありかな~と思って(←『と思って』ってなんなんだ?)
ついでに言うなら、前回言ったこと(最終章までこのような雰囲気で…以下略)早速違ってましたね(^_^;)
さてと、このあたりから、キーワードがたくさん出てきますが、本領発揮は、まだまだ後ですよ。(とか言いつつ、すぐに来ますよ。)
それでは、また次回!
元になった曲『呪界』 http://piapro.jp/content/vxz8wz3xb6hhlanw
前 第一章「呪界王族と少女」http://piapro.jp/content/ss520nf50bljms22
次 第三章「人々の宿命」 http://piapro.jp/content/emx1gfsefgkw8jpd(2009/07/28 18:19)
追記(2009/12/02)
予想以上に長くなりそう&途中で別シリーズ乱入ということで、ブクマにまとめました。
http://piapro.jp/bookmark/?pid=KiritaP&view=text&folder_id=103652
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