「サルスベリ」


S.僕のこと
猿真似するしかないの
三文芝居すらできないの


A.同じくらい努力を積んで
同じくらい励んできて
君との距離は　開くばかり
歩んで　歩んで　行くばかり

妬ましくなった存在も
妬ましくなったこの愛を
包み込んでは　隠し通した
恨んで　呪って　行くの

B.かくれんぼ
どこにいった
君の顔

S.名無しさん
猿真似するしかないの
三文芝居すらできないの
揺らいだ気持ちも　淀んだ瞳で

口が滑っただけなの
本当は言うつもりないの
舌足らずも　くすんだ青も

A.同じように歳を重ね
同じように劣ってきた
君との距離は　開くばかり
歩んで　走って　急停止

「羨ましいよ　その才能」
羨ましいのは僕の方
開き直っては　影をついた
「天才が何を言う」

B.おにごっこ
どこにいった
遠すぎるよ　追いつけないよ


C.君を呪って　君を殺した
僕を殺した　僕に殺された
君のように　人はいない

Ah

S.君のこと
猿真似するしかないの
三文芝居で終わりなの
揺らいだ気持ちが　浄化されるから

口が滑っただけなの
本当は言うつもりないの
優しさに頼ってしか生きていけないの？

生きていけないよ
生きていかないよ

そんなの可笑しいね