海で死んだ蛙




積み上げたクジラの遺骨を
蹴飛ばして崩していった
そんな深夜


水面に浮かぶ死体になった気分で
星を見渡す珊瑚の檻
セロの音の子守歌を聴き眠る

ぐるぐる唸る劣等感
飽和状態焦燥感快感

出たくない知りたくない
自己を殻に閉じ込めた

跳ねて飛び散る不完全爆笑
聴いてたクジラが笑ってる
鳴り止まない虚しさのパラドクス

一楽章はまだ終わらない




理由を探して浮遊する
海月の脳を漁りながら
渦に呑まれて笑う鮫は
さびしい尾びれを翻した

水底に沈む死骸になった気分で
貝殻の見た夢を食べて
プランクトンと手を繋ぐ

劣等感とか焦燥感とか
収まり切らない笑いとか
相手に今宵も叫びましょう


眠らぬイルカの子守歌
聴いてたクジラが泣いている
月に行きたがる小さなウミガメに
こっそり教えるのはサクラガイ

ここはもうクジラの声も届かないくらい
随分遠くのところなんだよ



胃の中の蛙大海知らないまま
ぴょこぴょこぴょこぴょこ
あわせてぴょこぴょこ溶けてった


吐きだされたちっぽけな遺骨を囲んで
ふわふわ海月が踊ってる
穏やかな白い月光が
所詮そんなもんかと見下した



ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
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海で死んだ蛙

鮫の胃の中の蛙、大海を知らず。可哀想にね。

どうもやっぱり海が好きなようだけど、でも大海に出てく勇気はないなぁって思うとなんとなく可笑しいような気分になったので。自分でもよくわからん。

閲覧数:75

投稿日:2011/11/20 00:20:45

文字数:507文字

カテゴリ:歌詞

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