水槽の横で見ていた魚
空気を混ぜてそよそよと
何にも危険がないと思って
眼なんかずっと前向いたまま
アクリルの前で見ていた私
足元浮かぶぷかぷかと
最初は息が続くと信じて
暗い底で苦しむ羽目に そして
握った先にもがく顔
ああ私にはこれが足りなかったの
鰓の向こう側には世界
自由を履き違えた世界
割れたアクリル溢れた魚
声もあげずに暴れだす
思考が追いつく筈もないのに
哀れな私に瓜二つ どこかで
母なる海というけど私
なんという育児放棄で
泡と同じになったと思って
やっと子どもに成り得たのか
爪先届く尾びれはなく
ああ私にはこれが要らなかったの
喉を裂く不思議な感触
確かに息をしてた感触
意味ノナイ苦痛
氷ノヨウナ微笑
全テヲ受ケ入レ
孤独ヘト沈メ
響く水面と誰も彼も
喘ぐ皆も苦しむ密度
掴んだ先にもがく顔
ああ私はこれが欲しかったの
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ご意見・ご感想
takaokatoshiya
ご意見・ご感想
やなPさん、こんにちは。初めまして。センチメンタルな童話ファンタジー物語のような、フワフワ空想が広がる、広大な感覚の、ステキな歌です。 (*^_^*)
2016/11/12 13:38:53