長月の秋渇きの夜
貴方想い胸を焦がす
俯いたその瞳から
落つる蜜に舌を伸ばして

渇く心水与えて
貴方の悲哀の涙が
私の心を潤す
まだ足りない
もっと満たして？

嘆きの詩　妬みの呪詛
吐き出される負の感情
堕ちて堕ちてコチラ側へ
戻れない離さないから
吸い尽くすまで

愛してるの哀している
貴方の涙に恋した
分かってるわ歪んだ愛
《悲しむ貴方が愛しい》


色めいた花弁開いて
孤独に咲く青紫
両頬に光る涙痕
指先でなぞって掬って

荒らぐ心を鎮めて
貴方の悲痛の呻きが
私の心を和ます
それだけなの?
もっと聴かせて

欲し求め得てもなお
底無しの欲望に駆られて
ヨコセヨコセ甘い蜜を
帰れない帰さないから
吸い尽くすまで

愛してるの哀している
貴方のこと狂おしいほど
たまらないわ甘美な哀
《貴方の不幸は蜜の味》


咲いた愛は実りもせず
捨てられて朽ちて果て逝く
憎み恨めどなお想う
許さない愛してるから

貴方の哀　吸い尽くすまで

愛してるの哀している
甘い嘘に踊らされて
気付いたのは無価値なI（アイ）
手折った首咲くリンドウ

愛してるの哀している
貴方の涙に恋した
分かってるわ歪んだ愛
《悲しむ貴方が愛しい》

吸い尽くすまで