ひとり秒針を眺めてiPhoneが光るのを待った
カーテンに三日月が透けている
◯◯◯◯チャンネルが推してたリップは
なんかちょっと微妙だったな
意思もなく山積みになっていく

視界はブラックアウト
再三沸き立つエゴ　溶ける角砂糖
揺らいだ表情にミルクが落ちて
渦を巻いて隠す

誰か私を救って散々な目に遭ってよ
切って貼ったレプリカの恋愛感情
最低な嘘で纏ったドレスを脱がしてよ
ベッドルームの床に後悔が漏れて
朝に紛れていく

空になったハートの容器を次は何で満たそうか
どのフレーバーも予想が付くわ
元々彼のInstagramを惰性でまた見に行っちゃったな
変わり映えしないミッドナイトルーティン

誰か私を拐ってタイダイに汚してよ
継いで接いだアンバランスな着せ替え人形
盲目のフリして囲ったEyeを見つめても
本当の瞳は鏡にしか映らない

疑ってよ
なんでそんな綺麗な顔で笑うの
後ろめたさを一匙沈めて
気づかれない様にかき混ぜる

誰か私を掬って大胆に突き落としてよ
取って付けたフラジャイルな交際関係
腫れた胸を庇って純情をスキップしたの
出口のない部屋の中ふたり融けて
束の間の夢を見る
朝に紛れていく