「悪い夢であればいいのに」
眼を開けてそう思った
頬は湿っていて 唇は乾いていて
もう昔の話だろう
もう「昔」より大切にすべき「今」があるだろう
分かっている
嗚呼 君はまだ「今」にいる
こんな願いなどもう叶わないのに
悪い夢
全くその通りだ

「夢の中で会えれば」
なんて そんなの嘘じゃないか
夢で逢えたって
君と話し 君に触れても
眼を開ければ
ただのぼやけた白い天井じゃないか
君はどこにもいない
「あの日々が幸せな夢であればよかったのに」
これはきっと本当


「悪い夢を見ていたのか」
眼を閉じてそう思った
眼は濁っていて 心は荒んでいて
もう消した気持ちだろう
もう「昔」より大切にできる「今」を得ただろう
…分かっている
上書きはまだできていない
こんな願いなどもう許されないのに
悪い夢
全くその通りだ

「夢はすぐ忘れる」
なんて そんなの嘘じゃないか
夢を忘れても
君と何を夢でしたのか
忘れても
寂しさはずっと残っているじゃないか
君がどこにもいない
「あの日々が幸せな夢であればよかったのに」
そう思いたかった


もう捨てたと思っていたのに
上書きしたと思っていたのに
別名で保存されていたものは
突然におすすめされる
幸せな夢は覚めると悪い夢になる
夢だとわかっていたなら、眼を開かなかったのに。


「夢の中で会えれば」
なんてそんなの嘘じゃないか
夢で逢えたって
君と話し 君に触れても
眼を開ければ
ただのぼやけた白い天井じゃないか
君はここにいない
「あの日々が幸せな夢であればよかったのに」
なんてそんなの嘘

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
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夢と知りせば

君のことなんてもう、忘れたと思っていたのに。「夢の中で会えれば」なんてそんなの嘘じゃないか。

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投稿日:2021/08/29 13:41:55

文字数:674文字

カテゴリ:歌詞

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