青い空を鳥が飛ぶ 乾いた音がして鳥が落ちる
一枚残された羽根はどこへ還る
暗い溝(どぶ)に花が咲く 何にも知られずに花が散る
名もないこの花が咲いた意味は いったい何だったというのだろう

針先にも満たない水 その上で僕らは繋いでいる
流星にも満たないほどの、淡く悲しい光を

赤い火が燃えている 太陽と月の交わるところ
今日もまた、新しい命が 泣きながら道を踏み出す

破滅を内包した世界、それでも足掻く僕らの呼吸(いき)
誰にも知られないままで紡がれる はじまりの歌
祝福も救いもなくていい、ただこの世界にまた明日を
限りなく永遠に近い刻(とき)の、その日が終わるまで続く朝を


星雲が宇宙で渦を巻く 渦から星が生まれ出る
そうして何億年も燃え続ける
産声が朝に天を裂く 幾夜を重ねて旅に出る
砂漠に響く一発の銃声 また一つ星が消えたよ 地上から

瞬き程の時間に めくるめく虹色の感情達
一握りの命が繰り返す、不毛な《輪廻(リーンカーネイション)》

エゴイズムと乱数の語る 信賞と必罰の夢物語(フェアリィ・テイル)
黒と白、その瞬きを 支配するのは誰なんだろう?

終わりを迎えることではじめて予定調和するこの世界
生まれてすなわち死へと歩む、悲しき創造物(プロダクト)
それでもいがみ傷つけあう、愚かしい者らには鉄の牙を
どうせ汚れるこの手ならば、光の代わりに血の断罪を


この惑星はかなしい色、と 大昔誰かが言った
無限の闇 永劫の隅に 命が生まれた理由は何?

燃えだした青空の向こう、かすかに見える希望の未来
そんないつ来るか分からないもの 信じてた昨日
今声を上げ動き出す、灰をかき分けて焼けた舌で
叫んで撃ち抜いた、鳥籠 “このままでは何も変わらない”

膨大な世界の片隅、刹那に響いた紅の鼓動(パルス)
誰にも見えない、それでもいい ただここにある
もしも明日と引き換えに、この命砕けてもきっと意味がある
過去・今・未来僕は生きた、それだけで十分じゃないか

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

幻惑星ライフゲーム

―――――世界で最も愚かしくてはかない、けど愛すべき物語。

セカイ系アニメのオープニングをイメージして書きました。既に公開した「新世界の子供たち」シリーズの裏テーマ的な。
どうせ一瞬で死んでいくのに、生きる理由ってなんだー、という実にありきたりな展開になってしまった感は否めないです。

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投稿日:2013/08/25 23:49:20

文字数:841文字

カテゴリ:歌詞

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