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「何も怖くない」 それが僕の口癖だった
世界に正答（こたえ）があると疑いもしなかった

楽園を夢見る少年 灰色の道を歩く
けれど 目指すべき場所なんて 最初からなかった

毎分 耳から脳へとノイズが 止めどなく流れてく
どうして諦めなくちゃ駄目なのか？ 許されはしないのか？
涙を零し僕は眠りに落ちる

臆病な心を誤魔化し 知ったように嘆く
壊れた自分抱え呟く 「これが運命なのか」と

駆け出した 逃げ出したかった ぶち壊したかった
運命という闇を穿とう 誇りという光芒で

「此処じゃ生きられない」 心の魔物が囁いた
全部壊された先など知る筈もなかった

我が儘と意志の違いなど 僕には分からないまま
ある日 「悪」になってしまった 滑稽な話

僕は今になって気がついたんだ 捜し物はいつでも
一番近くに在った筈なのに 既に壊されていた
他でもない 僕自身がやったんだ

正答の無い問いに躓き 何も見えなくなる
独りだけで闇は晴らせない 今になって気がついた

土砂降りの雨が止んだなら 何が目に映った？
貴方の顔が見えた瞬間 痛みの粒が溢れた

心に巣くう闇穿った 一筋の光芒
楽園は此処には無いけれど 明日を知りたくなった
少し救われた気がしたんだ 夏の夕暮れを浴びて