今際灯火


別に命の値段がどうとか今更言う気は無いけど
少なくとも僕らの中身は伽藍として茫く広がる
貴方は言うでしょう「信じていればいつの日か」
きっと命の灯りはそのいつの日かには見る影もねぇ

憂愁も暮れた人生の果てで
間違いは全て赦されて然れ
僕らの軌跡に刻まれたものがただ
風に吹かれる

そうだもう一度だけ
命を燃やして生きてみろよ
上面だけ飾り立てた
ハリボテはもう要らねぇ
風前にあって消えずに離さないなら
見苦しくって愚かなこの命の価値だろう ねぇ
ほら僕を誘う篝火のような瞬きの
星の明かりに縋るように
朝を願ってる あぁ

明日も昨日や今日と変わらず耳と目を塞ぎ逃げるなら
それを生きていると同義として呼ぶにはあまりにも怠惰だ
清濁も遠のき輪郭は淡く滲むように霞んだら
息苦しく歪な過去も美しいと言えるでしょうか

たちまちに消える生命の定め
揺籃に惑う夢想の幕切れ
寄せては返すように
気まぐれなものだから
絶えず揺蕩う

もしも泥濘に澱んで
足元が見えなくなったとしても
水面に映る星が
夜光虫のように照らしてる
何も無いくせに失くすのを恐れるのは
鮮烈な今日を思い出なんてもんに変えてしまうから
握り締めて離せない刹那が返す温みを
忘れてしまわぬように胸に焼き付けて
明日を描いてく あぁ

いつか夢から覚めるように全ての光が消えるとしても
心に焼た灯りの火の粉で星を結ぼう
冗談めかしたあやふやな心根も
この空洞を満たして潰えない薪炭に変わる

そうさもう一度だけ
命を燃やして生きてみるよ
上面だけ飾り立てた
ハリボテはもう要らねぇ
風前にあって消えずに離さないから
見苦しくって愚かなこの命に価値はあろう ねぇ
ほら僕を誘う篝火のような瞬きと
星の明かりを映すように
朝を歌っている あぁ

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
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今際灯火 歌詞

閲覧数:42

投稿日:2022/11/27 18:17:20

文字数:760文字

カテゴリ:歌詞

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