淡い淡い白い雪の華  私の手の中で踊る
一片一片はらり舞い  切なく溶けて逝く
君を君を想いながら  この指に降る雪の
冷たさに零れた涙   君への『さよなら。』


吐息立ち上る夕暮れに 君を見つけた
そっと小さく微笑んで 独り佇んでいたね
色の無いこの世界に  こんなに綺麗な物があると
君を知ったその刻に  私の世界が変わった

君が呼ぶその白いカケラは 私への贈り物?
柔らかな冬の精が     優しく包み込む
舞い降りるカケラを    歌声に変えて
少し哀しげな笑顔で    歌う君を忘れない


私の五線譜に書き添えて  貴方の歌声を
誰も知らない冬の歌    響き渡る言霊は 
貴方の切ない優しさが   私の胸に沁みてゆく
溶け出した心に涙一粒零れ 雪に触れて落ちる
君の音が静かな世界に   無垢なままに谺する
雪の雫に濡れる花弁    それは君の涙...?


少し 暖かな風が吹き   次の季節の声がする
暖かくなればきっと君と  もう少し長くお話し出来る
本当はずっと君の傍で   一緒に沢山歌いたくて
指を赤く染めながら    いつも別れを惜しんでいたよ

『明日また逢おうね』   この言葉が毎日繰り返される
そんな風に思っていたのに どうして現実は残酷で
ずっと空を眺める君を   部屋の窓から眺めていた
あの切なさはもう要らない でも冬は私たちに背を向けて


ねぇ、私の声が聴こえてる?  君を呼ぶ切なる叫びが
たとえ声が掠れても      君がもう一度笑ってくれるなら
お願い、刹那で良いから    雪達よ 時を止めて
『君』を連れて逝かないで   私の大事な雪の雫を
Crescendo my voices.     どうか君に届いて
You don't diminuendo.     君の声を聴かせて
どうか雪の華よ散らないで   そう祈ったけれど...


君の綺麗な声は      私の大事な宝物
でももうその歌声は    神様の手の中
新しい春の陽に差され   静かに眠る君は
白い肌を横たえ      哀しくも幸せそうに
優しく笑っているから   私の涙はきっと
君を困らせてしまうよね  だから...  
春の風に吹かれて     涙を拭って
君を笑顔で送り出そう   初めて出逢ったあの日の様に


貴方と私の五線譜は    まだ完成していないから
きっとまた雪の降る日に  君に逢えると信じても良い?
嬉しかったよ 沢山    君と歌えたことが
何よりも美しい      メロディーに出逢えたことが
もっと声が聴きたかったよ もっと笑顔を見たかったよ
けどまた絶対逢えるよね  必ずまたこの場所で


来年の冬まで君を待つよ...



少しだけの別れに  小さく手を振って『バイバイ。』
沢山の小さな歓びを くれた君に『ありがとう。』


ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

すのーどろっぷ。

初作品です。
ミクとスノードロップの出会い・・・がモチーフだったのですが・・・いかがだったでしょうか;

閲覧数:213

投稿日:2008/01/31 23:13:47

文字数:1,198文字

カテゴリ:その他

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