約束したわけでもないが、私が友達のクラスへ迎えにいき一緒に帰るのが、いつものルーティンだった。
先生や知人とすれ違うも、積極的に挨拶はせずに、友人とお喋りを続ける。
そしていつも、1つの自転車に変わった乗り方で乗るカップルに追い越されていく。
友「不思議な乗り方してるよね。」
それは、特に興味もなさそうに、目に入ったものを口に出すだけの方式だった。
私「私達もやってみる?今度自転車持ってくるよ。」
友「うーん。危なそうだし、面倒じゃない?いいよ。」
私「やってみたいの!私が持つ方をやるよ。ね?」
変わった乗り方と言うのは、小柄な彼女が自転車に乗り、そのハンドルを、横を歩く背の高い彼氏が持って押し進める、というものだった。
______________________
彼「◯◯さんは?」
そう当たり前のように私の名前を読んで、誰にでも柔らかく平等に接する彼に、私は惹かれていた。
しかし彼のパートナーは、女の子らしい見た目にサバサバした明るい性格。私とは真逆だった。
そんな2人は、みんなから慕われ、常にクラスの中心にいて、本当にお似合いだった。
______________________
私「やっぱプロだね。」
後日、自転車を持ってきて例の乗り方を友人と試したが、ふらついてしまってうまくいかなかった。
どうやら選ばれたものにしか出来ない芸当だったようだ。
友「まあ、ここ(私達2人)で出来てもだよね笑。」
私「うん笑。カップルの乗り方って感じだよね。」
友「カップルねえ……。あの2人は2人とも良い人そうだし、素敵なカップルって感じだけど、みんながそうと限らないよ。」
友人は私の彼らを羨む気持ちを見破っていた。
友「それに、私はそういう欲がないっていうのもあるけど、こうやって毎日◯◯とちんたら一緒に歩いて帰れるのが、1番の青春だと思う。」
私「青春って。そこまでは言ってないよ、私。でも、そうだね。多分あれはあれで一生羨ましいけど、そういえば私たちの帰り道も、全世界の人間が羨むような、素敵なものだったわ。」
友「自信が凄過ぎる気がするけど、嬉しいよ。彼氏出来ても一緒に帰ってね?」
私「えっ……それは……3人で帰ろうか!」
友「どうせ出来ないから心配してないよ。」
私「うるせ〜〜!」
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