最後に ちゃんと

目をあげたのは小学生のころだったと記憶している

この学園の門をくぐったその日から、

つねに トイレの 床を

目の高さ、正位置として生きてきた 犬持己卓が

いまでは 紅鶴木といわれた

ミルクティー色の 髪の
少年を見下げる眼差しで

照りつける7月の太陽を背負っていた

立ち上がった
犬持のセイフクは

ところどころがズタボロで

生々しい傷跡が肌をのみこみ、息を見開いた

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赤い蝶の界①---8/10

トモダチ虫

閲覧数:102

投稿日:2013/03/14 22:38:49

文字数:201文字

カテゴリ:その他

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