かんぬきを追加した錠前を増やした
チタン製の鎖巻いて合金の扉重ねて
ノイズだけのヘッドホンで耳塞いで
残像まみれのゴーグルで目を閉ざして

あの頃を忘れるために思い出さないために
記憶を葬り去るために消し飛ばすために

正解じゃないのは理解してるんだよ
こんなキレイに間違えてる事だって
正しい答えが僕の心を止めるの?
褒められたら生傷は癒えてくれる?

何もかも閉ざさなきゃ塞がなきゃ
僕は全てを壊してしまうから
あらゆる感情が二乗を繰り返して
シナプスが涙に溶けていっちゃう


覚えられないパスコードを設定して
数え切れないカードキー張り巡らせ
指紋認証も静脈認証も虹彩認証も
声紋認証を追加して喉を枯らした

あの時を失うために何も残さないように
記録を消去するために足跡洗い流すように

簡単なことだって理解してるんだよ
こんな安易に不正繰り返す事も
正しい行いは僕の欠片を満たすの?
讃えられたらこの穴は塞がっていく?

何もかも潰えなきゃ沈めなきゃ
僕は世界を埋め尽くしてしまうから
微塵な感覚が増殖を繰り返して
無情が臨界を超えていっちゃう


ノイズと残像と閉ざして塞いだ世界の中で
振り返るとそこには君が立っていたんだ
驚いて声も出ない呼吸も出来ないほどに
強い眼差しで腰に手を当てて口を開く

「鍵なんてどこにもなかったよ」って
全ての拘束が一瞬で弾け飛んでった

「扉なんてどこにもなかったよ」って
全ての鉄扉が一瞬で消し飛んでった

「壁なんてどこにもなかったよ」って
全ての囲いが一瞬で吹き飛んでった

「枷なんてここには無いんだよ」って
全ての感覚が一瞬で満ち足りてった

うずくまって泣いている小さな子ども
何も出来ないって喚いてる幼い子ども
誰かを探してべそかいた迷子の子ども
なにもかも手遅れだって呟く小さな自分

傷だらけで体中が痛むなら無闇に叫べば良い
殴りつけた拳が痛むなら血を流せば良い
助けてってもう辛いって苦しいって嫌だって
恥ずかしいほどに愚かしいほどに


「暗号も解錠も最初から君には必要なかった」
握手を求めてきた手が手首を掴んで引き起こす

「この世界は初めてなんだ案内を頼めるかな」
おぼつかない足取りで危なっかしい身動きで

その時僕の口から出た言葉は

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

Unlocked. In lucked.

閲覧数:99

投稿日:2021/09/11 21:36:55

文字数:957文字

カテゴリ:歌詞

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