第10話「長き夢?からの目覚め。そして完成した世界」


俺が忘れていた過去のキオクを思い出して
少ししてから・・・
この空間の景色が変わっていた・・・
どう変わったかと言うと。
真っ白の景色から、ミントグリーン?なのか
それに近い景色へと変わっていた。

―「あの子は・・・」

俺は、やっと涙が治まり辺りを見渡せるころに
なった時だった。透き通るような声がしたのは・・・

――――――――――――――――――――――――

「たく。っかしーなぁ
確かに、こっちから聞こえたような気がしたんだけどなぁー」

俺は、自分しかいない
この空間で他の声がしたことに、驚きを隠せず・・・
今現在、自分以外の誰かがいるのでは無いのか?と言う疑問を
持ち探している途中だ。

手がかりは1つだけ
時々聞こえる【声】のみ・・・

「奏。こっちよ・・・」
また、聞こえた。
「なっ!今度はあっちか!」

縦横無尽に走っていたためか
体力がとうとう限界に達した・・・

はぁ・・・はぁ・・・
息があがっているせいで、今
聞こえる声にすら反応できない。

「もう限界なの?」
「私はこっちよ・・・」
「なんなら、私が行ってあげようか。」

最後のだけ、気になった。
しかし、今からじゃ走れる体力も無い。

―「あなたが奏?」
今度の声は、透き通った声では無く
普通の声だった。聞こえたのは背後から・・・
俺は、恐る恐る振り返った・・・

すると、そこに居たのは
金の髪色をストンッと下に垂らした女の子が居た。
年齢は見た限りでは、16、7歳ぐらいの子だ・・・

「あんたは?」
俺は、思っていたものと少し、て言うか
大分違っていたため平常心を取り戻すのに
そう、難しくなかった・・・

「私?私はこの空間の支配者。とでも言っておこうかな?」
クスクスッと笑いながら女の子はそう言った

「支配者?じゃぁ、教えてくれ!ここは、何処なんだ!?」
笑って答えた、女の子とは逆に俺は真剣な顔になっていた

「ここ?ここは、貴方の夢の中・・・」

「夢?じゃぁ、どうして覚めないんだ?」

「それは、知らない。でも覚めたかったら
どうぞ。」

女の子は、そう言いながら
何も無い地面を指差すと地中から扉がでてきた・・・

「さぁ、これを潜れば覚めるわよ」

「そーか。サンキューな♪」
俺はやっと、夢から覚めると思って
扉を開けようとした時・・・

「ただし、今覚めたら
ここで、思い出したキオクは永遠と忘れたままよ・・・」

俺はピクリッと止まった。

「忘れる?何もかもか?」

「ええ。そうよ。」
腕を組み、こちらを眺める女の子

「でも・・・それでもいい。」
俺は、もう一度、扉のドアのぶに手をかけたとき
こんどは、怒声が飛んできた。

「貴様は、そーやって!大切な過去を
忘れたままでいいのか!?
貴様の姉と妹は忘れて欲しいから!思い出して欲しくないから!
最後まで!最後まで・・・ひっく、ひっく・・・―――――ッ・・・」

女の子は怒声をあげると共に、泣き始めた・・・

「なっ!おいっ!泣くなって・・・」
俺は、急いで女の子に近寄り、慰めようとすると
女の子は、カッ!!と
俺を睨みながら・・・
「あの時の懐かしい感覚は、なんだったんだよ!!」

そのとき、俺の頭の中に
光りに飲み込まれる前のキオクが甦った。

「ミクッ、ルカ姉ッ!」
今度は口に出しても、痛みは走らなかった。

その時、睨んでいた女の子の
表情が少し、柔らかくなった。

「ねぇ・・・忘れないで。大切な記憶。」
まだ、涙を目に浮かべる女の子

「あぁ。忘れない・・・
・・・もう、そろそろ行くわっ♪」
俺は頭をなでると、扉の方へ行った。

「うん♪バイバイッ♪」
女の子は笑顔で手を振ると・・・

「あっ!奏!私の名前!」

「えっ?」

「私のホントの名前はLi・・・。」

「(えっ?)」
最後に女の子は自分の名を告げようとしたのだろうか?
俺は、そんな事を思いながら。
夢から覚めた・・・・・

―――――――――――――――――――――――――

ドテンッ!!!!

「てってて・・・」
俺は、ベッドから落ちた。それも頭から・・・

「ん?もう、朝なのか・・・」
カーテンの隙間から差し込む朝日の日差しが
俺の両目を直撃していた。

「うがぁぁぁ・・・重い・・・」
俺は、半ば寝ぼけた状態で自分の上に何か乗っているか見た。

「・・・・・・・」
少しの間黙った後、俺は朝から情報処理を全力回転させた。
そう、俺の上に乗っているのは、妹のミクだったのだ。
それも、吐息のかかりそうで、かからない所に顔があり
俺自身、朝から顔が真っ赤になった。

「朝だよぉ~。皆起きてー!!」
めー姉にカイト兄の声が下から聞こえた。



ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

音♪10

祝10話です^^

さぁて、次から、ほのぼのストーリーへと参りましょうか♪

今回出てきた【女の子】の元ネタは
某現代忍者?「●の王」の森●万●です♪

閲覧数:190

投稿日:2010/09/25 03:02:56

文字数:1,994文字

カテゴリ:小説

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