溶けてねじ折れた天気輪に 東雲(しののめ)はそっと羽を休める
201回目の日が昇れば 暗い夜はやがて果てるだろう

僕らの追った青い地平は今 輝く炎(かぎろい)で満たされる
開かれた窓(ウインドウ)から風が吹きこんだ その刹那 永遠が壊れる

波立つたびぶつかった 感情の交錯路
出逢い頭の衝突繰り返し それで得た物は何?
夢見たまま飛び発つんだ 色調が逃げ出す前に 
悲劇の分かれ道を超えて 筋書きにはない未来へ

流星が遠く空を目指す 夢の欠片輝くアリオール
直視して瞳(め)をつぶした、真実だけ見えるように
これから果てヘ向かうよ、もう昨日には戻れないよ
さあ、準備はいいかい?


引き裂かれた身体でなお君は 明日へ向けて種を残す
ピリオドを打ち暗い空へ舞った、その姿を 永遠に刻み付けた

撃ち合った言葉の先 オーバーランした大志
墜落しかけた感情で 僕らそれでも天を仰いだ
夢中で地を蹴った、届かないと知っていても
傷ついた翼をそっと風が支えてくれた

400万年の極夜を超えて ようやく僕ら発射台に立つ
優しいエーテルを飛び出し 自分の瞳(め)で宇宙(そら)を探る
明日には尽きるような命 代償も小さくないなら
何のために生きてゆく?

地球儀の東回りの空より 12分間の最後の通電
別れた僕等の航路は いつどこで交わるだろう
もしもまた逢えたなら、もう一度笑えたらいいね
取り返せない「さよなら」


幾千の夜を超えた 君なら知ってるよ
優しさと強さは決して 相反するものじゃないと
遠ざかるこの青に 何と名前を付けよう
どんな名前でも地はきっと 夢を守り続けるだろう

不幸な御伽話(ブィリーナ)のついた 宇宙の海図は書き終えた
香木の栞を挟む その本にはきっと僕等が
これから明日へ向かうよ、もう昨日へは戻らないよ
さあ、覚悟はいいかい?

彗星きらきら群れを成し ドラゴンも共に舞う空
メイデイ、今日はとても良い日 宇宙の晴れ上がり
踏み出したんだ、僕等 ここに記念すべき大きな一歩を残そう
世界を超えて「さよなら」


終わりじゃない「さよなら」

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

旅立ちのサン・ジョルディ - goodbye, Yuriy’s day -

――――終わりじゃない「さよなら」

前作「蒼星コスモナーフト2261」の続編、というかアンサー作品です。飛び発った友人を見送る側の歌。

副題がついていますがこれは「革命」シリーズの「ぐっばいゆーりぃずでい」との関連です。世界観に少しだけ関わりがあったりなかったり。「最悪の一日」だった「ぐっばい――」と反対に、こちらは「喜ばしい記念すべき日」の詩にしてみました。

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投稿日:2013/07/28 22:28:02

文字数:885文字

カテゴリ:歌詞

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