第一話　『異変は突然来る』

チャイムと共に始まった
「私は赤先冥恋（あかさき　めいこ）。」
って言ったら漫画やアニメによくある、
最初の自己紹介みたいになってるから
今のこの状況を説明しよう。
今、ここは高校で私は一年二組になった。
つまり入学式を終えてクラスで自己紹介している、
というわけ。今日からまた変わりない一年が始まる。ちなみに見た目は茶色い髪に、ショートヘアで
目も綺麗な茶色。ブレザーに、赤いリボン。
歌とダンスが特別良い。
そんな事考えていると、気付けば放課後。
青い髪の男の子が走ってきた。
「おーい！冥恋さーん！！」
彼は青霧海時（あおきり　かいと）。
青い髪の毛、目も綺麗な青色。
ブレザーに、青いネクタイ。
海時さんは同じクラス。
中学も同じだったけど、そういえば
何度か告白された事はあったんだ。
その気持ち、わかってあげれなくて
全部断っちゃった。
恋とかよくわからなくって、
相手に恋する気持ちが早く芽生えないかなって
いつも悩んじゃう。
「あ、海時さん、どうしたの？」と、私は言った。
「一緒に寄り道しない？最近新しい商店街ができたって聞いたから。行こうかなって！」
海時はワクワクした目で見ながら言った。
「ちょうど気になっていたし、いいよ。行こう。」
仕方ないなという顔で冥恋は言った。
「新しくアイスクリーム屋さんも出来たってさ！」
彼はアイスが好きだ。だから、目を輝かせて言った。
「へぇー…。」私は返事をした。

数分後……

商店街に着いた。それからあちこち店をまわった。
ちょうどカフェでお茶でもしていた時、
「ちょっとお手洗い行っていいかしら？」
私はあちこち店をまわって疲れたので、
少し疲れた声で言った。
「いいよ。それと、大丈夫？僕があっちこっち連れて行っちゃったから？」心配した声で海時は言った。
「だ、だだ大丈夫だよ。」少し焦りながら言った。
そして、トイレに行き一分たった。
トイレから出た瞬間に、私は突然変わった景色に
びっくりした。さっきはおしゃれなカフェにいた。
なのに、なぜか神社の鳥居の前に、立っていた。
トイレの扉は消え、後ろは真っ黒な暗闇、
全て飲み込んでしまいそうなくらい黒い暗闇。
スマホを確認しようとしても、
スマホの電源がつかない。さっき見た時は
しっかり充電がたっぷりあった、
だから充電切れではなさそうだ。
とりあえず、神社の鳥居をくぐり抜けた。
入ったと共に禍々しい赤く、重い空気が漂った。
唾液を喉に通し、大きくゴクリと音を出した。
汗は額をすべり恐怖が私を襲った。
それでも、進むしかやる事がなく、ただ前に進んだ。
目の前には拝殿。お賽銭箱が私を誘う。
ポケットにはちょうど10円玉が一つ、そう
一つだけなぜかあった。他のポケットには何も無い。
とりあえず、お賽銭箱に10円を入れた。
二礼………二拍手…最後に一礼をしたその時、
後ろに謎の気配がした。私はすぐに後ろを見た。
そこには巫女の服を着ている
水色の髪の毛の膝にとどきそうなくらい長い
ツインテール、青い瞳をした女の子が立っていた。
彼女はこう、言った。
「ここに人が現れるのは五年振りだろうか。」
その言葉の後すぐに私はこう言った。
「ここはどこなんですか！？一体どうな…」
私が喋っている途中に彼女は言葉を挟んだ。
「私も、ここよくわからない。」
そのまま彼女は続けた。
「何万年も前からここにずっといる。最初は私一人だった。でも、十五年前から何人か二年おきにやってきた。みんな、貴方と同じ反応で、同じ結末をたどる。元の世界に戻る事はできるけど、それは三日に一回で、いられるのは一日だけ。貴方は選ばれた。」
全て急すぎて、うまく頭に入らなかった。
そういえば、海時もいつも三日に一回しか
学校に来ないという事を思い出した。
私は彼女に言った。
「ここに海時って人、来たことあります？青い髪と青い瞳の男の子なんですけど…」
彼女は少し明るい表情をし、こう言った。
「カイト、カイトのこと、知ってるの？ここに十五年前に他の子よりも最初にきた人です。」
そして、私は思った。
（え？十五年前…？？じゃあ海時は私よりもずっと大人って事なの？？）
そうやって戸惑っていると、私に彼女はこう言った。
「とりあえず、来てもらうよ。私はミク。これからよろしくね。」
私は焦りながらこう言った。
「えっ、あ、ミクさん…」
そしてすぐにミクは、
「呼び捨てでいいよ。これから一緒に過ごすんだから、かたくるしいのは嫌なの。」
「はっ、はい！ミク！」私はそう言いながら、
今、普通の日々が変わり、不思議な日々に変わる。
その境目に立っていた。ミクは本殿へ私を誘い込み、
それに引っ張られ、ただ心が不思議に包まれ、
変な気分になったのだ。