俺は、手を合わせてこちらを見つめてくる妹、如月モモを凝視した。
「お兄ちゃん・・・お願い・・・!!」

そう、何でこんなことになったかと言うと・・・。




―馬鹿―




いつもは、ウザイくらいにうるさいメカクシ団の連中が、今日は任務で居なかった。
俺は何の能力もないため、アジトにて待機。
だが・・・
なぜか、ここにはモモが居る。
あいつらと一緒に、任務じゃなかったのか?

「どうしたんだよ。」
俺は問う。

「えっと・・・ですね・・・話せば長くなるんですが・・・」
冬なのに、額に汗をにじませながら、モモは目線を泳がせた。

「・・・あ。」

ふと俺は、見つけてしまった。
モモの鞄から少しはみ出た、テストの答案用紙。
なんとも残酷な点数が刻まれている。
・・・話しが読めた。

「勉強を教えろ、と?」
「はい、お願いします兄様!!」



そんな事があり、今に至る。
「ここ違う。」
俺が間違った問題を指先でトントンとつつくと、モモは黙ってその答えを消す。
「・・・ここも違う。」
次の問題も指さす。
モモは黙って答えを消す。

「なぁ・・・モモ・・・」
さっきから分からないのか、一つの問題を見ながら唸るモモを見ながら言った。
「何。」
適当な返事を返すモモ。

「お前、ほんとにわかんねぇの? 文章とか適当に書けよ。」
本当に簡単な問題で悩んでいて、ため息が漏れた。
いつまで続くのだろうか。
俺は早く終わらせて、静かなうちにパソコンをやりたいのに。

「うるさいなぁ、つーか少子化とか何!? 文章を書け!? 知らないよ、そんな事!!」
ギャーギャー言いながら問題文を見つめるモモは、分かっているのだろうか。




18の童貞男子と二人っきりと言う重大さが。


兄弟だからと言い、無防備すぎるだろう。
だから、馬鹿は困る。

俺は、カシカシと頭をかいた。

・・・馬鹿はどっちだよ。
妹相手にこんなこと考える俺は、モモ以上に馬鹿だろう。




「ただいま~っ!」
ガヤガヤと玄関が騒がしくなった。
メカクシ団が帰って来たのだ。

「あ、お帰りなさい~!!」
モモは、勉強道具を片づけ、玄関に皆を出迎えに走って行った。

そんな後ろ姿を見ながら、ふと思う。

大きくなってしまったんだな、と。
小さい頃は可愛かったけど、今も可愛くないわけではない、などと。

俺は、馬鹿なのだ。


END。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

馬鹿

今回は・・・シンモモです!
シンタローかっこいいよふぉぉぉぉぉぉぉぉぉ\(^p^)/
シンタロー頭良すぎてやばいです///((
このCP好きです、姉妹ですけど。
そんなの気にしてたら負けだぜよ!!←

・・・楽しんでください、駄文ですが・・・。

閲覧数:633

投稿日:2013/01/19 12:29:00

文字数:1,007文字

カテゴリ:小説

  • コメント1

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  • モノクロメロディー。

    モノクロメロディー。

    ご意見・ご感想

    素敵ですー!!
    あああぁぁあシンタローくんかっこいいし、モモちゃんはかわいいし…
    ぽっかぽかなすてきな物語です!!

    2013/03/02 21:33:49

    • 林檎

      林檎

      ありがとうございます!
      そんなこと言ってもらえて、すごく嬉しかったです(*´ω`*)

      2013/03/03 13:36:28

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