鉄塔の中は螺旋階段が続いていた。


さっきの雨の雫なのか、水の落ちる音が螺旋階段中に響いてる。


ただ、不気味な暗さ、もう戻れないんじゃないかという不安に泣きそうになる。


彼はそんな私に、慰めるように握っていた手をさらに強く握った。


でも、後悔は拭えない。


『まだ、元の世界に戻れる。』


『あの時の約束を。』


心の中の葛藤が続いた。


でも、私は・・・。


後悔が私たちを追いかけてるような気がしてならなかった。



進んでいくうちに風が流れてくるのに気がついた。


「風が流れてるわ。」


彼は小さく相槌を打った。







もう、私は決めた。


彼との約束を、果たすために。


絵本の中にあったあの空を見ると。






後悔は消えた。


今まであったさびた匂いも煤けた黒さえも、もう消えた。


どこからか声が聞こえてきた気がしたけど、もう私の心は変わらない。




ずっと登ってきた螺旋階段の突き当たりにはとても小さな扉が






ホコリを纏い待っていた。



「開けるよ」



「・・・うん。」





ライセンス

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  • この作品を改変しないで下さい
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WORLD`S END UMBRELLA 自己解釈小説 PART.2

もう次回で最後ですww

最後まで読んでくださったら嬉しいです(´∀`*)

※これは自己解釈であり、こんな解釈もあるんだなーっと軽い気持ちで読んでいただけることを前提にお願いします

閲覧数:50

投稿日:2012/05/08 21:59:24

文字数:487文字

カテゴリ:小説

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