聖女ジャンヌ・ダルク

「……あぁ。」なんて漏らした息も　そんな何かも火の中
黒い肺と煙草も　「思い出。」、と淡い花
表情が無いと言われた　「なんてそれは嘘みたい。」
ワタシはコンロの中　「兎角美しければ……。」
隣人は毎夜喘ぎ　遠方からは鬨の声
「でも回れていいでしょう？」　怒りは疾うに枯れた
「どうかワタシを赦して。」　然もないと爛れ荒らす
DAWすらも動かない　「……そんな世界だ。」

愛に行こう　この話の　「ワタシが生まれた理由をさ。」
悲しい　演劇の　終幕も見逃さないでいて
「そろそろ受け入れようか。」　審判の時は近く
メロウな声それぞれと舞い　寒星と歩く
炎を　纏った鐘　「終焉時に鳴るんだろう？」
誰かと　思えば　灰燼を模ったアナタで
「まだまだ終わらないで。」　憧憬もタクトも脆く
燦々衒うこともせずに問う　「何故ワタシを殺した……？」

「……なぁ。」罪業枯らした息吹も　がなる心根も柔く
「包んであげてほしい。」　嗄れた記憶だけだ
「だから。」って言っちゃってさ 「それじゃ言葉は出ないんだ。」
子供はしゃしゃり走り　「それで沈黙は是か？」
列成す未来と過ごし　ならば砂をしがむばかり
この大地に跨がる　「黒い氷になろう。」
「それでメイデンは誰？」　名も無い地と労ろうか
それすらも夢の中　「……そいつの夢だ。」

愛に行こう　この話の　「ワタシが生まれた理由をさ。」
愛しい　終演の　受け入れも「ご容赦はしないで。」
「まだまだ歩けるだろうか。」　胎動の音は遠く
メロウな声それぞれと舞い　陽炎と遊ぶ
炎を　纏った鐘　「終焉時に鳴るんだろう？」
誰かと　思えば　灰燼を模ったアナタで
「誰彼も天罰だ。」　曇天にタクト絡み
意味の無いようなことも孕み　「何故ワタシを生かした……？」

また怠み　この話と　「ワタシが生まれた理由をさ。」
悲しい　演劇の　終幕も見逃さないでいて
「そろそろ受け入れようか。」　審判の時は近く
メロウな声それぞれと舞い　寒星と歩く
炎を　纏った鐘　「終焉時に鳴るんだろう？」
誰かと　思えば　灰燼を模ったアナタで
「まだまだ終わらないで。」　憧憬もタクトも脆く
燦々衒うこともせずに問う　「何故ワタシを殺した……？」