拝啓、愛しき君へ
僕はあの日々を忘れてはいません
寄り添うことでしか存在意義を見いだせなかった僕らは間違っていましたか
蒼い日常は走馬灯のように過ぎていった
寂しさを互いの体温(ねつ)でごまかしたことさえあった
まやかしの安堵でも縋るしかなかった僕ら
ちっぽけな僕は、
あの時無力さを知った
愛されなかった星は
夜空を流れて往くのだと誰かがいった
見上げた空で光が流れたから頬から雫が一筋流れた
叶わなかった想いが一つ
拝啓、愛しき君へ
僕はあの日々を忘れていません
それでも時は流れ、君は新しい道へと進んでいるだろうか
僕は幸せを願うよ
今の日常は驚くほど僕の瞳にはモノクロに映って、
虚しさを空を見上げてごまかしているんだ
君が同じ空の下で笑顔でいることを祈って
僕たちの道は
永遠に交わることはないけれど
夜空に輝く星は
愛する気持ちの結晶だと誰かがいった
無数の星達があまりにも綺麗に瞬くから僕の頬から雫が一筋流れた
温かくて優しい想いが一つ――
愛されなかった星は
夜空を流れて往くのだと彼女はいった
共に見上げた空で光が流れたとき僕らは温もりを手放した
それでも
ありったけの感謝を君に――
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