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 もう一度、薬指に目を向ける。

 コドモの恋、だったんだろう。

 ただコドモの恋の延長にある現状《イマ》に胡座かいて、『恋愛』してるつもりになってただけ。


 離れても大丈夫だなんて。

「……ウソつき」

 …自分から動かなかった私が、彼ばかり責めることはできないけど。


 * * *

 ―数日前

「彼に会ってる?」

 開口一番、私の友達の彼女はそう問うてきた。

「……いきなり何…?」
「相変わらず指輪はしてるけど、貴女から彼の話、全然聞かなくなったから」
「そんなこと……」
「ある。彼が向こうに行って1年くらいは、頻繁に行き来してたのに。……ねぇ、大丈夫なの?」

 真っ直ぐに見つめる彼女の視線に応えられず、顔を背けた。

 ……そんなの私が聞きたい。

 メールも電話も、目に見えて減っていて、……前に逢ったのは…いつだったかな。

「……会いに、行ってみたら?」

 彼女の言葉が身体に、気持ちに絡み付く。

―彼に会いたい…。


 多分、私は誰かが背中を押してくれるのを、待っていたみたい…。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

【歌詞創作用小説】遠距離恋愛。(3)

1年以上ぶりに更新…。

2話URL↓
http://piapro.jp/content/qxdbuylydpbzfn2d
4話URL↓
http://piapro.jp/content/fxzd580qwxgxt8io


多分前に考えてたのと違う結果になってるけど気にしない!

完結させたので、怒涛に更新します!

閲覧数:188

投稿日:2010/08/01 23:28:16

文字数:478文字

カテゴリ:小説

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