センセーショナルに朝刊に踊る大衆雑誌の中刷り広告
汚い字面だなあ 眉唾の幻想(ファンタジー)ばかり
惚れた腫れたと嘘か真 化粧でごまかした女の裸
こんなものを嗜むことが大人の紳士淑女にはウケるらしい

絶え間なく箱から流れる流行りのアイドルチューン
やんなっちゃうなあ いい加減にしてほしい
愛なんて欠片も知らないくせにさ、
そんな“アイ”の歌なんて歌わないでよ!

効率利便主義、結果次第 “正義”の追及なんて遠回り
意味のあるものを求めることすら たやすく許されないご時世だ
“君のためを思って言ってるのに”・・・バカじゃない?
「情けは人のためならず」 関係ないでしょう、“アナタ”の事情なんて!

――――全部、叩き壊せ!

滾り出した胸の思いが 凍えついた世界に罅(ひび)を入れる
半径三メートルしか見えない この箱庭の壁を壊せ
マトモに見せる臆病なだけの言葉はもういらない
転んだ土払って駆け抜けたら、また 暮れない夜が来るよ


何かの教えの呪文みたいに脅し含んであふれる啓発本
うざったいんだよ、どうせ何も変わりゃしない
何度も繰り返す終末論、審判の翌日も僕は生きて
どうやら当分、人間は 本気で世界を滅ぼす気はないようだ

数多の革命家もふとオトナになって気づく
“雪のせいです”と冷めた世界を片付ける、けど 僕はまだ
もしもし、この世界退屈かい? ちょっと変えてみてもいいんじゃない?
凍りついた鎖の解けた窓 隙間から少し呼びかけてみた

選び取ったこの命を今 真に自分のものにしよう
賢者のふりして魂奪う 亡者の声を掻き消して
100点模範解答の誰かの真似言葉はもういらない
擦りむいた掌に刻み付けた、確かな 紅の血の記録


打ち壊すんだ、打ち壊すんだ
古びて腐りかけた“黄金式”を
時間は流れてく、どんな理想も思い出もいつかは枯れてゆくよ

“生き延びたいなら、変わるしかないのです”
だから、今はもう“サヨナラ”しなくちゃ
どうせこんなものも100年前に 僕のように愚かな誰かが作ったものなんでしょう


崩れていく旧世界の断末魔が聞こえる
今世界は普通の顔のまま ハリボテの裏で死にはじめた
ラジオの予報「夜明けから雪」白夜が裂ける
メイデイ、聞こえるかい がれきの陰 震えて朝を待つ君へ

ノイズに塗られた銀世界で 確かに響いた同じ音
愚かな無電に呼応して もしも覚悟ができたなら
共に行こうか、怯懦を捨て 今日が新世紀の祝祭日
かすむ薄明を劈(つんざ)いて、今、暮れない夜が明ける


嘘ばかりが溢れているこの世界で
あなただけに叫んだ “Hello”

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

Hello, world.

――――嘘ばかりがあふれている世界の中で。

世界が滅ばなかったので怒りを込めて書いてみました。
おはようくだらない世界!

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投稿日:2013/07/28 22:40:18

文字数:1,093文字

カテゴリ:歌詞

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