A)どこからか僕を呼ぶ声 遠いかな、近いかな
歩いてた足を止めて 目を閉じて耳を澄ます
B)「こんにちは、久しぶりだね」
「会いたくて仕方なかったよ」
「僕が世界を色付けるまでもう少し待って」
C)白銀に埋もれてた固い蕾たち 君の声を聞いて目覚める
懐かしい匂いに胸が疼き出した
『久しぶりだね 僕も会いたかったよ』
A)不機嫌な雲が広がる 窓辺には僕の影
芽を出した小さな鉢植え 切なげに君を待つ
B)頬を撫でた風が暖かい 膨らんだ花が揺れる
僕らを包み込んだ 君を感じてるよ
C)ひらり舞う花びらが陽だまりに踊る
賑わいだす春の世界
別れを越え出会う 繰り返す季節を
静かな部屋で窓を開けて迎える
D)「もうすぐ、また、お別れだ」
「色はもっと濃くなっていくね」
強い風とともに一度だけ囁く
声だけが残っていた
C)散り際に咲き誇る 鮮やかな世界
何故だか熱く滲んでいく
ざわめき色付き白く染められて
今度は僕もまた一つ大きくなるよ
A)「喜んでもらえたかな?しばらくまた会えないけど、」
「寂しくはないよ。君が、窓辺に居てくれるから」
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