月夜は麗らかに　今宵眠りの丘に
夢か幻かを撰ぶ刻（とき）　貴方を奪いたい

さながら九尾の様　貴方を惑わせよう
教訓も隠喩も要らぬ　寓話を紡ごう
其れは儚い嘘　気付かぬ振りの嘘
泡沫の物語は　虚構に似た真実（まこと）

そっと泳がせよう　じっと見られよう
想いが惹き逢った夜に
貴方次第の我が身　昂って目が合えば

誰も咎められぬ　其れが夢幻恋草紙
神の気の向くまま赴くまま筆を奔らせて
月夜は麗らかに　今宵眠りの丘に
夢か幻かを撰ぶ刻　貴方を奪いたい

きっと気付かせよう　ふっと触れられよう　
鼓動が重なった夜に
此の手次第の貴方　高鳴って目が合えば

誰も歪められぬ　其れが夢幻恋草紙
秘密を隠し込んだ振袖は妖気を湛えて
傷は首飾りに　今宵眠りの森に
丁か半か博打は止まない　貴方の血が欲しい

誰も咎められぬ　其れが夢幻恋草紙
神の気の向くまま赴くまま筆を奔らせて
月夜は麗らかに　今宵眠りの丘に
夢か幻かを撰ぶ刻　貴方を奪いたい


譜割り（参考）

つきよはうららかに　こよいねむりのおかに
ゆめかまぼろしかをえらぶとき　あなたをうばいたい

さながらきゅうびのよ　あなたをまどわせよ
きょお(く-ん)もいんゆもいらぬ　ぐうわをつむご
それははかないうそ　きづかぬふりのうそ
うたかたのものがたりは　きょこおににたまこと

そとおよがせよ　じとみられよお
おもいがひきあたよるに
あなたしだいのわがみ　たかぶてめがあえば

だれもとがめられぬ　それがむ(げん)こいぞおし
かみのきのむくままおもむくまま　ふでをはしらせて
つきよはうららかに　こよいねむりのおかに
ゆめかまぼろしかをえらぶとき　あなたをうばいたい×２

きときづかせよ　ふとふれられよ
こどおがかさなたよるに
このてしだいのあなた　たかなてめがあえば

だれもゆがめられぬ　それがむ(げん)こいぞおし
ひみつをかくしこんだふりそでは　よおきをたたえて
きずはくびかざりに　こよいねむりのもりに
ちょおかはんかばくちはやまない　あなたのちがほしい×２

だれもとがめられぬ　それがむ(げん)こいぞおし
かみのきのむくままおもむくまま　ふでをはしらせて
つきよはうららかに　こよいねむりのおかに
ゆめかまぼろしかをえらぶとき　あなたをうばいたい×２