意味が分からない。


初音ミクはただのクラスメートだ。長すぎる髪とその顔立ちで浮いてるっちゃ浮いてる。
俺もちょっとは可愛いなとは思ったけど別に好きではない。あえて言うならば"普通"だ。
……"普通"だった。


「クオくーんっ」
ドン、と背中にタックルしてくる例の奴。
ふわりと髪の毛が鼻をくすぐっていい香りがする。…変態だな俺は。
ニヤつきそうな顔に一喝入れ、無理矢理すました顔にした。

「おはようクオくん」
「…はよ、初音ミク」
少し彼女の顔がシュンとしたと思うと、もぞもぞ退いていく手は寂しそうに俺の背中を動いた。そして何を考えたのか、その指は背中に円を描くように走り回った。
「うひゃひゃひゃ!初音ミク!!くすぐったいから止めろ!」
「クオくんきもい。」

ツンとそっぽを向いてしまった初音ミクはバッグの中からラインストーンだのクマの飾りやらが付いた、折り畳み式の鏡を取り出し、毎朝恒例になった髪型チェックをし始めた。
何かよく分からないけど動くに動けない俺は突っ立って、グラウンドを眺めていた。

そろそろ行こうとしたとき、また袖を引っ張られた。
「…またかよ、もう教室行きたいんだけど。初音ミクも早く…」
呆れ口調で後ろを向くと涙目の初音ミクの姿があった。流石にギョッとした俺は慌てた。
「はっ!?え、俺なんか悪い!?」
周りの視線が痛い中、動揺する。
そのときだった。

「私、蝉になる」
彼女がアンポンタンなことを言い始めたのは。





ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

ナルシストな蝉:前編


お久しぶりです(「`・ω・)「

http://piapro.jp/t/Opfjの続編!的な←

この2人すきー((

閲覧数:131

投稿日:2011/09/13 18:50:50

文字数:633文字

カテゴリ:小説

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  • 瓶底眼鏡

    瓶底眼鏡

    ご意見・ご感想

    お邪魔です!コメ遅れすみません!!

    つ、続きですとぉ!?
    これはこれは……続きが楽しみです……!!
    この二人、自分も大好きです。ナルシストは端から見てるなら面白いです←

    2011/09/16 19:29:33

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