「デートって何するんですか?」
突然クロが言い出した。
「「「「「え?」」」」」
「急にどうしたの?クロくん」
「誘われたんっすか?」
「い、今って中1からデートとか行くもんなのか…?」
「いやぁなんか学校の友達とかみんなあちこち行ってて…この間のバレンタインで色気づいちゃったみたいで。最近男女で原宿とか行ってるみたいなんです。それで……」
クロが少し言いよどむ。
「それで?」
カノがニヤニヤしながら促す。
「それで…最近ボクも何人かの女子に誘われたりして…ほとんどはWデートみたいな感じだって言うんですけど、たまに2人っきりでって言う人もいて……」
「クロイケメンっすもんね!!」
「優しいし…」(コノハ)
「話しやすいと思う」(ヒビヤ)
「い、いやぁ…///」
「こらこら、シンタローくんすねないのww」
「うるせぇ」
「シンタローさん…ごめんなさい、嫌わないで」
「嫌わねえよ。ていうか同情すんな」
「シンタローくん、やつあたりしないのwwww」
ブスーッとカノをにらみつける。
(シンタローさんってもともとめちゃめちゃかっこいいけど……時々猛烈に可愛いときがあるよなぁ)
「うあぁあ…!!そ、それでですね、この話もう少し続きがあって、」
「クロくん『シンタローさんカワイー』とか思ってたでしょ」
「なっ!!?」
「あああぁぁあぁぁぁっっっっ///////////////嫌わないでシンタローさん!!!!ボクただでさえ人に嫌われるの苦手なのによりにもよってシンタローさんに嫌われたらボク死んじゃう」
「クロってシンタローとセトが好きだけどなんで好きなの?」
「かっこいいとことかお兄ちゃんなとことか、いろいろ…すごく憧れます///」
「乙女だね、クロくん。でもセトはわかるけどシンタローくんは2次オタコミュ障ヒキニートだよ?正直今の日本じゃ生きてけない子だよ?どこに憧れる要素が?」
「ケンカ売ってんのかカノ」
「いつもキドにしごかれてる僕に引きこもりのシンタローくんが勝てるの?」
「うっ…」
「うーん、なんていうか、シンタローさんっていう人に憧れてるっていうか…とにかく大好きです!!」
「それは嬉しいっすけど、クロさっきなにか話しかけてなかったっすか?」
「あー!!そうだよ忘れてた!!それでですね、話し戻すんですけど。この前普段から一緒にいるやつが誘ってきて…」
『クロ!!』
『何?』
『明後日空いてる?』
『うんまぁ』
アジト行こうと思ってたんだけどな。
『久谷の家で笹尾と二階堂と、俊とオレらで勉強会しないかって。もうすぐ学期末テストだから』
「二階堂さんは学年でもかわいくて優しくて、とにかくモテるんで有名な人で、久谷さんと笹尾さんはその友達です。俊っていうのはボクの友達の幼馴染です」
『なんでボク?』
『久谷と笹尾がクロに来てほしいんだってさ』
『あー……二階堂さん?』
ボクは特に鈍いわけじゃないからうすうすわかってはいた。二階堂さんはたぶん…いや、ほとんどの確率でボクのことが好きだ。
『うん、そう。二階堂からは言わないけど絶対その方が喜ぶからって。オレ達はカムフラージュ』
『えー…だって』
『知ってるよ、贅沢なことに二階堂はお前の好みじゃないってことは。聞いたし』
『じゃあなんで…』
『二階堂がさぁ…夏休み明けに引っ越すんだって』
『うわぁ………………わかったよぉ』
『マジか!!よかったぁ。あいつら『お願いね!?』ってすごい言ってきたから』
『………まだなにか?』
「あいつの、目が……『あのまだ実は…』って目だったんです」
『で、そのあと…二階堂とどうにかして2人きりになってくれって』
『え―――……』
『告るように煽っとくから気持ちだけでも聞いてやってほしいって』
『だってそれってフったらボクが悪者みたいじゃん。ボク、人に嫌われるのは――』
『わかってるって。でもさ、二階堂の気持ちもわかってやれよ、な?』
「はぁ……まぁ近くの公園に散歩くらいのノリでいいとは思ってるんですけど…一様デートみたいなもんだと思ってそういう『対女性用』の知識みたいなのを蓄えとこうかなって……」
「その久谷さんと笹尾さん?の方から告白するチャンスをくれっていうくらいなんだから別にふったって嫌われないんじゃないの?」
「そりゃ関係者のみなさんはそうでしょうけど…そんな『あの二階堂さんが引っ越した』うえに『フラれた』なんてことになったら、ボク学年中敵つくりまくりです」
「そんなにすごいんだ?」
「そんな子に好かれるクロもすごいっすね!!」
「モテる男ってホントに辛いんだなぁ」
「で、みなさん、ていうかカノさんセトさんシンタローさんにコノハさんはボクにとっては人生の先輩なのでそこんところを……」
激しい沈黙と絡み合う視線。
クロくんの初デート作戦<前編>
長くなっちゃった…すんませんm(_ _)m
タイトルああ言ってますがちゃんとデートとかしません。
なんでかって?それは僕がリア充なんてこれっぽっちもしてn………
僕に文才がないからです☆(ニコッ)
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