「やっぱ喋りなれてるって凄いな……」
KAITOと二人でネットラジオを聴きながら、素直に感想を呟いた。
それを聞いてKAITOが首を傾げた。
「マスターは喋りなれてないんですか?」
「人と話す分には普通なんだけどな。こうやって自分中心で話すのはどうしても」
そう言いながら私はキーボードを叩くように打ち込んだ。
ラジオ用の掲示板の書き込みを見ながらスピーカーから流れてくる声に耳を傾ける。
やや高めの女性の声が流れている。
「ネットラジオって楽しそうなんだけどな」
「マスターもやればいいじゃないですか」
「不特定多数の人に話をするのはちょっと……誘われてはいるんだが」
KAITOが驚いたような顔をしている。多分「誘ってくれるような人がいたんだ……」とでも言いたいのだろう。
……まぁ、KAITOには友人の話とかしないからなぁ。折角だから更に驚かせてやろう。
「このネットラジオのパーソナリティな」
「はい?」
「私の作った曲をよく歌ってくれる人でな。誘ってくれた人ってこの人のことなんだ」
「…………」
KAITOは驚いた顔で固まっていた。そんなに意外だっただろうか。
しばらくして真顔に戻ると、KAITOが訊いてきた。
「あれ、それは引き受けなかったんですか?」
「昨日の話だったからな。もっと早く話をしてくれれば考えようかとは思ったんだが。最近マイクも埃かぶってるし」
「そのマイク使ってたんですね……」
KAITOがパソコンの横に放置されているマイクを見ながら呟いた。
「……KAITO、明日は歌練習お休みにしよう」
「え? マスターがそれでいいならいいですけど……なんでですか?」
「代わりに私が歌う。んで某動画サイトに投稿する」
「えぇ!? マスターが歌ったら俺の存在意義ないじゃないですかー!」
「大丈夫大丈夫。『出オチ乙』で済む話だから」
「そういう問題じゃないですよー!」
スピーカーから聞こえたのは、パーソナリティが簡単に曲を紹介し終えた声だった。
続いて聞こえてきたのは、私の作った曲を歌うKAITOの歌声だった。
コメント0
関連動画0
オススメ作品
Hello there!! ^-^
I am new to piapro and I would gladly appreciate if you hit the subscribe button on my YouTube channel!
Thank you for supporting me...Introduction
ファントムP
*3/27 名古屋ボカストにて頒布する小説合同誌のサンプルです
*前のバージョン(ver.) クリックで続きます
1. 陽葵ちず 幸せだけが在る夜に
2.ゆるりー 君に捧ぐワンシーンを
3.茶猫 秘密のおやつは蜜の味
4.すぅ スイ...【カイメイ中心合同誌】36枚目の楽譜に階名を【サンプル】
ayumin
雨のち晴れ ときどき くもり
雨音パラパラ 弾けたら
青空にお願い 目を開けたら幻
涙流す日も 笑う日も
気分屋の心 繋いでる
追いかけっこしても 届かない幻
ペパーミント レインボウ
あの声を聴けば 浮かんでくるよ
ペパーミント レインボウ
今日もあなたが 見せてくれる...Peppermint Rainbow/清水藍 with みくばんP(歌詞l)
CBCラジオ『RADIO MIKU』
陰謀論者の脅しに屈するな
自称神の戯れ言に耳を貸すな
ヤツらの甘い言葉に惑わされるな
自分の正しさを武器にして
あらゆる愚行に異議を唱えても
結局自分も同じ穴のムジナだから
考え過ぎて馬鹿になってはいけない
所詮僕らは人間だ
硝子の破片を丁寧に拾っていては
誰だって生きづらいだろう...publicdomain
Kurosawa Satsuki
(Aメロ)
また今日も 気持ちウラハラ
帰りに 反省
その顔 前にしたなら
気持ちの逆 くちにしてる
なぜだろう? きみといるとね
素直に なれない
ホントは こんなんじゃない
ありのまんま 見せたいのに
(Bメロ)...「ありのまんまで恋したいッ」
裏方くろ子
いったいどうしたら、家に帰れるのかな…
時間は止まり、何度も同じ『夜』を繰り返してきた。
同じことを何回も繰り返した。
それこそ、気が狂いそうなほどに。
どうしたら、狂った『夜』が終わるのか。
私も、皆も考えた。
そして、この舞台を終わらせるために、沢山のことを試してみた。
だけど…必ず、時間が巻き...Twilight ∞ nighT【自己解釈】
ゆるりー
クリップボードにコピーしました
ご意見・ご感想