あぶれちまえと 啜る孤独に
眉を顰めて 首を搔く
夢は覚めても 浮かれた脳は
いつまで経っても 定まらず

ゆらりくらりと 綴る言葉は
何度書いても 捨てるだけ
人の囁き いくら拾えど
時計の針は サボり気味

お外は怖いと 訴えりゃあ
すんなり聞き入れられる今
シミ1つだけの天井が
ちびりちびりと迫る日々

もう謝ったって遅いんだあ
選んだつもりも無いんだろ?
ここで文句言っても無意味だあ
僕らは『当たり前』を喪ったの!
ゆめゆめ出逢いませんように
「大切な君」は画面越しでいいの




委ねちまって 流されていく
待てど暮らせど 常に夜
しばらく寝ても 茹だった脳は
布団の中に 籠りきり

のらりくらりと 躱すオトナは
何度会議を 開くのか
伝書鳩から 届く瓦は
読む気も失せる 仕上がりさ

他人が怖いと 訴えりゃあ
すんなり聞き入れられる今
ふとした時に誰かの顔が
ちくりちくりと涙呼ぶ

もう謝ったって遅いんだあ
選んだつもりも無いんだろ?
ここで喧嘩したって無意味だあ
僕らは『引きこもり』を患ったの!
ゆめゆめ出逢いませんように
「大切な君」は誰もが抱えている


電話越しに語り合おう
行きたい場所を 小さな願いを
一人一人の 「大丈夫」が
この匣に封じた 最後の希望


もう喪ったって遅いんだあ
あぶれたつもりも無いんだろ?
もう患ったって遅いんだあ
委ねたつもりも無いんだろ?
僕らは1人じゃないことを
守る誰かがいることを
ゆめゆめ忘れませんように
「大切な君」を抱き締めたいから



ひらがなばん


あぶれちまえと すするこどくに
まゆをひそめて くびをかく
ゆめはさめても うかれたのうわ
いつまでたっても さだまらず

ゆらりくらりと つづることばわ
なんどかいても すてるだけ
ひとのささやき いくらひろえど
とけいのはりわ さぼりぎみ

おそとわこわいと うったえりゃあ
すんなりききいれられるいま
しみひとつだけのてんじょうが
ちびりちびりとせまるひび

もうあやまったって おそいんだあ
えらんだつもりも ないんだろ?
ここでもんくいっても むいみだあ
ぼくらわ『あたりまえ』をうしなったの!
ゆめゆめであいませんように
「たいせつなきみ」わがめんごしでいいの




ゆだねちまって ながされていく
まてどくらせど つねによる
しばらくねても ゆだったのうわ
ふとんのなかに こもりきり

のらりくらりと かわすおとなわ
なんどかいぎを ひらくのか
でんしょばとから とどくかわらわ
よむきもうせるしあがりさ

たにんがこわいと うったえりゃあ
すんなりききいれられるいま
ふとしたときにだれかのかおが
ちくりちくりとなみだよぶ

もうあやまったっておそいんだあ
えらんだつもりもないんだろ?
ここでけんかしたってむいみだあ
ぼくらは『ひきこもり』をわずらったの!
ゆめゆめであいませんように
「たいせつなひと」わだれもがかかえている


でんわごしにかたりあおう
いきたいばしょを ちいさなねがいを
ひとりひとりの 「だいじょうぶ」が
このはこにふうじた さいごのきぼう


もううしなったっておそいんだあ
あぶれたつもりもないんだろ?
もうわずらったっておそいんだあ
ゆだねたつもりもないんだろ?
ぼくらはひとりじゃないことを
まもるだれかがいることを
ゆめゆめわすれませんように
「たいせつなきみ」をだきしめたいから

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

パンドラックス

今世界に広がり、当たり前の日々を遠ざけている病魔があります。
小説やアニメ、映画や漫画の向こう側に存在していた様な壊れた日常。家族や恋人、親友と会おうとしても会えない毎日。
気分が落ち込む時もあるでしょう。
画面越しでの会話が虚しくなる時もあるでしょう。
しかし僕達は、こんな時だからこそ大切な誰かを忘れてはならないし、一人でいるからこそ守れるものがあるのだと信じ合えるのだと思います。
ギリシャ神話にある「パンドラの匣」は、世界に広がった災いと共に小さな希望が入っていました。僕達はこの残った希望を大切に仕舞っておくことで、元の日常を取り返せるのだと思います。

そんな願いを込めて作った歌詞です。


~この投稿について~

僕が依頼でもなんでもなく、メロディ無しに自分から歌詞を書く時はいつも自分の書きたいように書いてます。
この投稿はそうではありません。いわば何かの必要に迫られて書いた歌詞です。誰かに曲をつけて貰う時も、アマチュア作詞家としてのちんけなプライドを捨ててます。この歌詞は曲を付けて下さる方が自由に変更したい箇所を変更可能となってます。僕の名前も特に記載しなくて大丈夫です。
もし誰にも曲を付けていただけなかったとしても、この思いを綴る事が出来て良かったと思います。

閲覧数:208

投稿日:2020/04/18 20:07:27

文字数:1,437文字

カテゴリ:歌詞

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