斜陽が差し込んで床に残す アラベスク
サナトリウムの壁の中 幾多の過去は眠っている

私があなたに贈る愛は 歪んでいる
いびつな形をしている そうまるで心臓のように

歌いましょう、
束の間の命を。

蝶が舞う
黄昏の光の中を
薄紙のような羽を羽ばたいて、
妖しき焔(ほむら)の舞

貴方がくれたゼラニウムの 赤い花束に
口づけて胸を当つれば 燃え上がる昏い情熱

口から血のように溢れる 愛の言葉
シーツに残る小花を 繋いでその首にあげましょか

踊りましょう、
泡沫の人の世を。

蝶が舞う
幻惑(ゆめ)色の断末魔を
影の這い残す蔦に絡まり、
私は堕ちていく

蝶が舞う
妖炎の光に抱かれ
ガラスに映る短い命燃えて、
羽根だけが残った

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

エフェメロワルツ

「エフェメロ(ephemero)」、ラテン語で「短命な」。
戦後の混迷期の隔離病棟で花開いた、妖艶な恋の物語。

タイトルからぱっと思いついて書きました。狂った愛というか、どろどろした話。
短命という語の示す通り、短くまとめた・・・つもり。

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投稿日:2013/07/28 22:25:54

文字数:319文字

カテゴリ:歌詞

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