A

世界がみんな
錆び付いて 落ちるみたいだ
少し涼しい九月の風になった
夕暮れに取り残されてゆく

愛想笑って
掃き溜めに 降りていっては
心に似た形を探し回った
安っぽい感動だけを

B

烏の形に 太陽が割れて
咄嗟に 懐かしい歌を歌った

S

僕は宝石を磨いた
偽物の石や
時に 磨かれた石も磨いた

その輝きを纏って
人に売っている
なんて 愚かしい人なんだろう

A

こうなったのは
誰の所為だろうと思う
そして自分を疑うこともしない
出来ない僕は路傍に捨てて

耳も足も
口さえも 失くしてしまった
そして今も 自分を失くそうとする
あまりに無垢な僕だったんだ

B

きっとあれは 壊れた時計だ
咄嗟に 表情を覆い隠した

S

今日も宝石を磨いた
新聞の一節
流行り歌のメロディから 拾って

その輝きは鈍いもんだと 見下して
磨く ずっと世界に似合うように

C

美しいものを 探し回る目が
いちばん 美しくないことを知らない

美しいものを 探し回る目が
いちばん 美しくないことを知らない

いっせーの、で 目を開けて
これをそのまま 書いて

「世界がみんな錆び付いて落ちるみたいだ」

S

僕は宝石を磨いた
偽物の石や
時に磨かれた石も磨いた

堅く視界を閉ざした 継ぎ接ぎの身体
そんな夜に何が残るだろう?

SS

窓に飛び込んだ声が
こじ開けて 笑う
光る緞帳のような明日

その輝きを浴びて
流れた涙
なんて 啓くように注ぐシャワー

~~~

せかいがみんな
さびついて おちるみたいだ
すこし すずしい くがつのかぜに なった
ゆうぐれに とりのこされてゆく

あいそわらって
はきだめに おりていっては
こころににた かたちを さがしまわった
やすっぽい かんどうだけを

からすのかたちに たいようがわれて
とっさに なつかしい うたを うたった

ぼくは ほうせきを みがいた
にせものの いしや
ときに みがかれた いしも みがいた

その かがやきを まとって
ひとにうっている
なんて おろかしい ひと なんだろう

こうなったのは
だれのせいだろうと おもう
そしてしぶんを うたがう こともしない
できない ぼくは ろぼうにすてて

みみもあしも
くちさえも なくしてしまった
そしていまも しぶんを なくそうとする
あまりに むくな ぼくだったんだ

きっとあれは こわれたとけいだ
とっさに ひょうじょうをおおいかくした

きょうも ほうせきを みがいた
しんぶんの いっせつ
はやりうたの めろでぃから ひろって

そのかがやきは にぶいもんだと
みくだして みがく
ずっと せかいににあうように

うつくしい ものを さがしまわるめが
いちばん うつくしくないことを しらない

うつくしい ものを さがしまわるめが
いちばん うつくしくないことを しらない

いっせーので めをあけて
それをそのまま かいて

せかいがみんな
さびついて おちるみたいだ

ぼくは ほうせきを みがいた
にせものの いしや
ときに みがかれた いしも みがいた

かたくしかいをとざした
つぎはぎのからだ
そんなよるになにがのこるだろう

まどに とびこんだ こえが
こじあけて わらう
ひかる どんちょうのようなあした

そのかがやきをあびて
ながれた なみだ
なんて ひらくように そそぐ しゃわー

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

宝石商

6/14 曲に合わせて追加・更新

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投稿日:2021/06/14 22:59:03

文字数:1,431文字

カテゴリ:歌詞

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