「泣かせてしまってごめんね?」
空を切っただけの声は
午前零時の向こうに
吐き出したため息に隠れた

ねぇ、もういいよって
おざなりな感情を毛布に閉じ込めては
あぁ、もういっそって
裏腹な切り札をそっと忍ばせる

夏風がカーテンを揺らす
渇いた唇に染み込んで声に触れる
困ったこの状況の理由も
掴めないまま

朧げな月夜に溶ける涙に濡れて
苦い感情を飲み込めば
ただどうやってやり過ごそうかって
つまんないこと考えている

困った顔してごめんね
隠し切ったはずの声は
感情系の表層に洩れ出して
明け透けにこだました

「ねぇ、もういいよ」って
一言に含まれた棘が身を引き裂いては
あぁ、もういっそって
お決まりなこの嘘をぐっとしまい込む

オーディオがスローテンポを刻む
気取ったメロディは時として耳に障る
困ったこの状況にどうも
そぐわないようで

週末のカレンダーに潜む嫌な予感は
冷めたコーヒーで飲み干して
今こうやってただ起死回生の
言葉を探している

枯れた口で触れ合った
不意のその出来事に戸惑って
恐る恐る繰り出した
この問いかけに頷いた後で
いつも通りランプをoffにする

夏風がカーテンを揺らす
湿った唇が吸い込んで声に触れる
困ったあの状況の理由も
掴めないまま

とりあえず「次の日曜日晴れたらいいね」
って甘い現状に酔いしれて
ただ今日もまたやり過ごせたなって
つまんないこと考えている

まぁ、もういいかって
気怠さに任せた眠りに落ちていく

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

月夜とランプ

作曲中

閲覧数:1,135

投稿日:2018/07/31 23:31:54

文字数:634文字

カテゴリ:歌詞

ブクマつながり

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