一枚目:
私は、幸せについて考えた。
衣食住に困らず、平等に学ぶことができ、
友人、家族、恋人が居て、
暑ければクーラーを付け、寒ければ暖房で温まる。
与えられるだけ与えられている筈なのに、
それでも、死にゆくもの達がいる。
虐めや、家庭内での問題など理由は様々だが、
幸せだと自覚しながらも、苦しい、消えたい、
死にたいと、負の感情に苛まれる時がある。
勿論、自分以上に辛い人は何億人もいる。
それは、私の小さな頭でも理解できる。
けど、それでも足りないと思うのは何故なのだろうか?
行き過ぎた根拠もない疑惑や、陰謀論、
思想が人々を狂わせ、差別や迫害を起こす。
今も昔も変わらない。
そうやって人は、自分を正当化する為の言い訳を
探している。
「俺達はきっと、鏡を見る術を知らないんだ。
少女よ、それでも人を美しいと言えるのか?」
真面目な顔でお父さんに言われた言葉は、
今でも私の心に深く刻まれている。

ライセンス

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名無しの手紙(一枚目)

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投稿日:2023/02/09 13:48:19

文字数:404文字

カテゴリ:小説

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