街のはずれの小さな喫茶店。
扉を開ければ落ち着いた雰囲気の店内と、
同じように大人な笑みをたたえたマスターが迎えてくれるー…


これはそんな喫茶店の日常。


「とか何とかオシャレに始まっちゃったけどどうすんのコレ」
「いつも通りでいいんじゃないですか?はい、エスプレッソ」


この店のマスター、モカ兄さんことモカイトがニコリと柔和な笑みのままカウンターで気だるそうに呟く緑人に苦めに煎れたエスプレッソをコトリと置いた。


「ありがとモカ兄。…でもカイトだよ?もれなくカイトしかいないのにこんな始まり方じゃ最悪訴えられるだろ」


毒づいてみせる緑人に対しても大人な笑みは相変わらず。
サラサラとした茶色の髪が揺れる度にコーヒーのいい香りがふわりと鼻をくすぐる。

ずずっとエスプレッソをすする少年は1つため息をついたが、背後から感じるいつものカオスさはそんな緑人の遠い目などお構いなしである。


「緑人ー!聞いてy「やだよ」
「相変わらずキレがいいなー」


後ろから声を掛けてきた赤髪の双子のアホな方(緑人談)をスパッとかわすのもいつもの事だ。慣れた。
ツッコミやかわしにレベルがあるなら自分はとうにMAX振り切っているだろうと無駄に誇らしい。

すごい勢いで話をスルーされてぶーぶー言っている(けど聞かない)隣でのんきに感心しているのは双子のもう片割れだ。
双子のくせに似ているのは顔と髪色だけ。
無視を決め込まれているにもかかわらず、いまだに文句を言っている(けど絶対聞かない)弟とは対照的に兄のアカイト(黒)はごつごつとした男性、というイメージだ。


面倒見が良く兄貴肌、辛党ではあるがハバネロアイス!とか訳の分からない事をキラキラしながら言っている弟に比べると格段に常識人でやっぱり大人っぽい。


それでもやはり双子、遠目では見分けがつかずややこしいので他のカイトたちから半強制的に弟は白服、兄は黒服を着用させられている。
私服の時は本当に仕方ないのでホクロの位置とピアスの位置で判断するしかない。
実に面倒くさい。



「キカイトと話してたんだk「いや喋っていいって許可してないし」
「許可制なの!?………どねー!モカ兄さんが「ついに独断で話しだした」


緑人がこの集団のカオスさに慣れてきたように、このカオス集団も緑人のシビアさに慣れてきていた。
もとよりこの喫茶店に集まってくるカイト達は個性が強すぎる。
イコール自分のことしか考えていない訳なので話したいことを話し、やりたいことをやる訳で。
(それがカオスの要因なんだよ!!と説得するのは初日で諦めた。)


キカイトの名前が出て何となく嫌な予感がする。
この集団の中でもろくでもなさ1、2を争う男の名前。
そんな事を考えて油断している隙にどこからかバラの香りが立ち込めて来て、早めに外にでも脱出すればよかったと後悔した。
目線の先にはいつのまに湧いたのか金髪碧眼のフリル男がびっしりとポーズまで決めて座っている。


「皆して今日も僕の噂話かい?」
「出たよ顔面詐欺。まず噂話とかしてないし。それより近いし。」



読んで字のごとく、この男に一番適した四字熟語は「顔面詐欺」だ。
襟足だけ長めのふんわりとした金髪も、切れ長の碧眼も、どっかの王子か的な柔らかい物腰も、超絶美形であるのも認める。だからこその顔面詐欺だ。


こいつだけはどうしようもない。黙っていればいいものを、一度喋れば半端ない変人具合に誰もが引くこと間違いなしだ。
その上ズレにズレた金銭感覚と美的センス(このフリル全開な服にすべてが滲み出している)で訳の分からない物を買ってきては喫茶店に持ち込み、その度モカ兄さんに鉄拳やコーヒーを浴びせられている。


「ちょっと待て手をどけろ背負ってるバラもどけろそして手をどけろ」


まず誰にでもこんな調子で近いやら馴れ馴れしい。そしてバラ臭い。


「ちょっとキカイト店にバラ持ち込むなって何回言えば分かるんですか?(にこ」
「あっつい!いや、モカあっつい!コーヒーはやめて!服にシミが「え?何か?(ばっしゃぁ」
「ひいぃ顔は勘弁「モカ兄さん今日も楽しそうだね~」


そしてキカイトが背負ったバラをパッパと払い落とし終わったモカイトがふぅ、と一息つきつつ先ほどの話題に話を戻す。
この何事も無かったかの様に爽やかな笑顔を見れば、モカイトがカオス集団がたむろするこの喫茶店を続けていられる理由を誰もが理解する気がする。


「それで?さっき僕がどうのって聞こえましたけど…」


こう続けるカウンター席に、後ろのテーブル席からわらわらと人影が近づいてくる。
そのメンツに緑人は本日2度目のため息を盛大にこぼす。
今日は恐ろしいことに主要カオスメンバーが揃いぶみだ。つまりはカオス1000%。


小さな喫茶店でのどたばたはここからが本番だった…!



(え?これ続く?続くの?変なカイト亜種しか出てないのに?)
(大体僕(デフォルト青カイト)がまだでてないでしょ!(いやそれは置いといてこれ需要とかなくね(ぇええまだ半分しか亜種出てないんですよ!)
(これ以上カオスになって訴えられたらどうする)

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

カイトだらけの喫茶店【KAITOと亜種ギャグ】

ずっと前にうちの亜種たちの小説、いけますよ!と言って頂いてはや数ヶ月!
だらだら書いてみました!

初めてのテキストなので混乱気味。

もう訳が分からないと思うので詳しくは微妙な亜種設定→【http://piapro.jp/t/7w2U】まで。
いろいろカオスだなぁ~でも楽しかった。

需要は多分ないけどもしあったら続き+α書きたいと思いますです
お目汚し失礼しました!(/ω\)

閲覧数:259

投稿日:2012/07/03 07:34:12

文字数:2,151文字

カテゴリ:小説

  • コメント2

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  • 音羽家

    音羽家

    ご意見・ご感想

    続き希望ww

    mono子さん宅の亜種さん設定を拝見した際、個人的に
    緑人が気になって仕方なかったのですが・・まさか文章で
    見られるなんて!!続き激しく希望ですww

    しかし・・それぞれ個性発揮されてて存在感あって、
    うっかり青兄さんがいないことに気付かなかったよ、ゴメンネ兄さんっ!

    2012/07/04 00:05:23

    • mono子

      mono子

      >音羽家さん

      ぎゃぁああぁ!まず以前に亜種設定を見て下さってたことが恥ずかしすぎます!!!(/ω?*)
      しかしありがとうございます!でも恥ずかし(略
      ずっと前に書いたメモだったのでww

      でもそう言っていただけると実に嬉しいです?^^
      続きもきっとgdgdですがそれでもよければ……!!!

      実は私も青兄さんがまだ出てないのに最後の方で気づきましたww←
      緑人に毒はかせるのが楽しすぎて仕方ないですが黒繋がりでモカ兄さんとかも気に入ってたりしますっ^^

      2012/07/05 23:40:30

  • しるる

    しるる

    ご意見・ご感想

    今!mono子の大きな第一歩が始まった!! どどーん!

    力関係は茶>緑>他ですね!
    けれど誰もめーちゃんに勝てないんでしょうねww

    続き、頑張ってくださいww←

    2012/07/03 20:53:13

    • mono子

      mono子

      >しるるさん

      踏み出したらあかん方向に大きな第一歩を踏み出しましたよ!どどーん!

      めーちゃんに勝てないのはカイトの性なんですかねww

      しかし個人的には茶はお腹真っ黒なのでめーちゃんを翻弄できる要因でもいいですww
      でも最後は茶が折れてあげるっていうのも美味しいなぁ?(*´д`*)

      2012/07/05 23:24:58

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