みずみずしく並んでは目を惹いて
選ばれるのを待ってる
輝いて張り切って連なって
触れてくれるのをただじっと

照らされた光が惜しみない拍手のように
爽やかな匂いまでも広げていくように
皆が待ち焦がれる誰かの指先へと
必ず幸せになれる完全なゴールへと


取り残されてしまえばおしまい?
笑顔の糧になることもない
何も残せないまま選ばれぬままで
傷を癒すことも出来ずにただじっと

やがて訪れる冬が身を切る刃のように
狂おしい声を中心に押し留めるように
皆が忌み嫌う無慈悲な大地の奥へと
必ず幸せになれるのは何度目かな


朽ちた実の意味を知らなくたっていい
落ちた果の旅路を読む必要はない
やがて歪んで腐り蛆と共に溶ける
小さな硬い種だけを残して消える

当たり前すぎて気付かなくなってた
最初から行き先は無だったのに
繋ぎ止める欠片だけポケットに詰めて
誰に教わったわけでもないのにね


まだずっと選ばれるコトの甘さ夢見る
虫に食われても鳥がついばむも
残されるシュシの幸せなことか
それすら気付かずに朽ちてくんだ

ぽたりまたぽたりこぼれ落ちる中身
誰にも届かずにただ地へ染みこんでく
運んでおくれどこまでも遠くまで
新たなる地に根を張るその日まで


だから君はもう何度目か数えないで
呟いている間に息吹く芽が潰える
幾度となく繰り返されてもなお
誰が消えた灯火を記すのだろうか

私も君も必ず選ばれることはない
風に吹かれ穏やかに落ちて朽ちる
種が葉を宿し根を張り幹になるまで
落とされたあの風とまた出会うまで


繰り返せることが出来る
いつだって何度だってどこからでも
そこに意味を理由を与えたいのなら
古びたペンをあげるから記すと良い

何を記しても書き換えても
その輪廻が居場所になるのだから

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

イエロー、オレンジ、ベジタブル

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投稿日:2022/08/23 21:22:02

文字数:755文字

カテゴリ:歌詞

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