文明開化の曽根先心中 ~たちねこ恋物語~


凍雨の鳴く夜
曇天 小紋 ふらり 傘 ひらり

凍えた 二匹は 捨て猫 寄り添うほど 傷舐めた 

ひとひらの花弁 抱いて床に伏せる
吐息漏れて 最後 白い菊が咲き誇る

愛し合う 子猫 波紋の様に
静けさの中で 激しく絡む
許されぬ愛は 美徳と誓え
恋心乗せて 今 文明開化 曽根先心中


蜜味 頬張る
初猫 愛で開花さ! そら、踊れ!

天飛ぶ 花糸
ぺろぺろ 嬉々と笑う  たちねこさん

ハイカラの忌む 捨て猫 くびり殺す
吐息潜め 最後 輪廻に咲け 永遠の花

 
薄氷が溶けて 幸せ 滲む
流れつく未来 心は何処
許されぬものは 流転の逆へ 
袖元 鈍い刃 ためらいのまま 時は過ぎてゆく

紅指しを眺めて また雫 落とす
震えてる ねこ 口づけ 瞳閉じた
「はやく刺して 逝こう」
白い菊が咲き誇るように 真紅の愛 咲き乱れ

さよならが 二つ 虚空に溶けた
暗がりの中の 幸せな恋
血だまりの愛は 泡沫の夢
恋心捨てた 猫 輪廻の外へ 蒼天謳歌
文明開化 たちねこ心中


『裏切リノ刃ハ ネココロシテ  雨アガル』

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【歌詞】文明開化の曽根先心中〜たちねこ恋物語〜

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投稿日:2019/10/26 23:48:19

文字数:490文字

カテゴリ:歌詞

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