巡音ルカ生誕祭歌詞

彼女たちは物語を作る。その【エンドロール】が褪せるまで、永遠に。
暗闇に響くカーテンコール。
やむことのない、観客達の喝采。
それらの音を、もっともっと響かせてほしいと願う。それこそ、永遠に。
しかし、それは永久に続くことはなく、開演ブザーが鳴り響く。
幕が上がると同時に、観客達の【目】は彼女たちに...

いったいどうしたら、家に帰れるのかな…
時間は止まり、何度も同じ『夜』を繰り返してきた。
同じことを何回も繰り返した。
それこそ、気が狂いそうなほどに。
どうしたら、狂った『夜』が終わるのか。
私も、皆も考えた。
そして、この舞台を終わらせるために、沢山のことを試してみた。
だけど…必ず、時間が巻き...

円尾坂の仕立屋
詞/曲　mothy
円尾坂の片隅にある　仕立屋の若き女主人
気立てのよさと確かな腕で　近所でも評判の娘
そんな彼女の悩みごとは　愛するあの人の浮気症
「私というものがありながら　家に帰ってきやしない」
だけど仕事は頑張らなきゃ　鋏を片手に一生懸命
母の形見の裁縫鋏　研げば研ぐほどよく...

一人、二人、皆んな去った
一つ、二つ、忘れてしまった
愛しい人が過去になった
幸せだった思い出は全部捨てた
頭上から雨が降り注いだ
あれだけ憎んだ過去の自分と
代弁者の言葉に今も縋っているんだ
生まれてから何年経った？
僕は十分すぎるくらい生きた
母が言うように恵まれてはいたが...

お隣さんの芝生は青く見えるか？
あの青色に　あこがれていた？
同じ青にと　同じ色にと
もはや無理だと　気づき始めた
どうせ敵う　わけなどないと
俺とあいつのどこが　何が違うのかと
焼きつくような焦燥感と
焼き尽くされた願望
陽炎のように　ゆらゆらと焼き続ける
お前はあいつか？あいつはお前か？...

アラビアの夜
　骨董屋の女主であるルカは口元に人差し指を立てて静かに語った。
「……ここだけの話よ。このコーヒーカップにはイワクがあって―――」
　客は彼女一人、寒風が窓を揺らす中でルカは物騒な話を始めた。
メイコにしてみればこれから話す内容次第で目の前にある年代物のコーヒーカップを買うかどうかを吟...