ほたり、庭に椿と雨。
中空に泳ぐ斜陽。
ふ、ふ、ふ。

声。傘。雨宿り。無音。声。陽差し。雨。
雨。雨。雨。
ふ、ふ、ふ。

左様ならの声は高らかに。
見知らぬ影が振り返す。
空。晴れやかに。雨は淑やかに。
夕陽に濡れた路に飛沫が跳ねる。

雀の唄を口遊む。
啄ばむ餌は詩か錆か。
ふ、ふ、ふ。

垣根に咲いた傘の群れが、
暮れ泥む町が、
午後の音が――
燃え止しの町が零ちていく。
夜が溶けて裾に染みる。

左様ならの声がどこかで聞こえている。
左様ならの声が遠くに零ちていく。

ふ、ふ、ふ。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

狐の嫁入り

歌詞です。

閲覧数:134

投稿日:2018/02/05 19:33:50

文字数:248文字

カテゴリ:歌詞

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