暫く鬼ごっこ状態だったけどバタフライと一緒にハレルヤと花壇の二人を追い詰めた。
「あれぇ?ナス君とクラムさんはぁ?」
「その内来るんじゃない?それより…。」
目が合うとハレルヤは背中に花壇を庇って私とバタフライを交互に見遣っていた。見た感じでもこの二人は戦った事なんて無さそうだし、楽勝所かただのイジメになっちゃうわね。
「花壇さん、執事長のプレートを渡してくれればわざわざ喧嘩しなくても済むわよ?
どう?」
「………………………………。」
「花壇さん、プレートを渡して下さい。まともに戦っては危険です。」
「でも…。」
「もーぉ!じれったい!貸して!」
「あっ!」
「あれ?これ違ーう。」
「三月ウサギのプレートじゃない。この際こっちでも良いんじゃない?アイツも結構
強いし。」
「そっか、ウサギのプレートをブレイクすれば共倒れで強そうな奴は総崩れに…!」
「返して!返して下さい!それはダメです!」
花壇は手から毟り取る様にプレートを取ると服の中に仕舞い込んでしまった。そこ迄しなくても良いのに、大袈裟な子ねぇ、何か玩具取られそうな子供みたい。
「あんなチャラそうな奴がそんなに良いの?理解不能だわ。」
「あははは、口癖真似っこしてますよぉ。」
バタフライと笑っているとパンと弾く様な音と頬に痛みが走った。
「鳴兎を馬鹿にしないで!何も知らないクセに!」
「痛いじゃないの!私は見たままチャラそうって言ったまでよ!」
「鳴兎に謝って!取り消してよ!」
「ちょ…?!髪引っ張らな…!痛い痛い痛い!」
「わわわ、花壇さん落ち着いてぇ~!」
「痛いってば!」
思わず振り払うと花壇は数歩よろけていた。目には涙がいっぱい溜まってる…いけない、これじゃ完全に私達いじめっ子だわ。
「ご、ごめんね、花壇さん、そ、そんな泣かなくても…。」
「判ったわよ、謝るからいちいち泣かないでくれる?もう…これじゃ私達まるで悪役
みたいじゃない。」
「私にとっては充分悪役ですよ、御二人方共。私の前で彼女を泣かせるなど
言語道断です。」
「ひゃっ?!」
「キャッ?!何処触って!!」
ハレルヤの手には二枚のプレートが光っていた。も、もしかして…この子が泣いてる隙に…?!
「アンタそれでも聖職者なの?!どんだけ卑怯なのよ?!マジで死なすわよ?!」
「私はルールに則った上で平和的な手段を取ったまでです。」
「何て卑怯な!ハレルヤさんさては悪役気質?!」
「何とでも。お二人のプレートは私が預からせて頂きます。」
ムッカ付くぅうううう!!!!女の涙を利用するなんて性根が腐ってるわ!!
「力ずくで取り返すわ!覚悟しなさい!この性悪神父!」
「………………。」
「はい、ちょっと待った待ったー。間に合ったかな~?」
「ぬなっ?!ジャックさん!!」
「どう言うつもりよ?チャラ男その3!」
「ん~?ほらやっぱりさ、祭りと喧嘩は参加してなんぼでしょ?」
どいつもこいつも死なす…!!それから…フノオは一体全体何処行っちゃったのよ~~~?!
DollsGame-118.花韮-
卑怯?頭脳プレーですよ…。
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もっと見る――Q.今までに死に掛けた事はありますか?
――A.多分今がそうだと思います。
「見――た――わ――よ――!!」
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