「smoke」

雨降る街路脇、ひどく可憐に咲いた
アザレアを見ていた

あの日の別れ際、交わした言葉は
「次がないこと」を知らせるような
かすれた声だった

赤の他人になっても、
「君に愛された夜」が
また恋しくなって
タバコに火をつけた

呼吸すら忘れたあの夜を
今でもカラダは覚えてる
時間が君を奪ってしまっても
重ねた思い出は消えないよ

あぁ、今宵も月が綺麗だな
君も今どこかで、見てるのかな

今はもう君の夢、見たくはないんだ
昔より愛しく想えて　敵わないから

歪んだ僕の心が
君を傷つけちまった
だから寂しくたって
君には会えないよ

醜い姿の僕のことを
拒まず、受け入れてくれてた
本当は僕が弱かったんだよ
怖くて、君から離れた
　
あぁ、あの日も月を見ていたな
君を突き放した、あの夜も

呼吸すら忘れたあの夜を
今でもカラダは覚えてる

時間が君を奪ってしまっても
重ねた思い出は消えないよ

あぁ、今宵も月が綺麗だな
君も今どこかで、見てるのかな