あーあーあ

揺らぐ視界で手を叩いて
何かを潰すような音
蚊や蠅かを殺したのかと
覗き込めば誰かの命

誰も彼も似たような顔で
無関心に手を叩いて
鳴り響くのは死の協奏
腕の中で揉み苦茶にされた命

欺かれて、嗤われて
言葉のない夜
拍手と歓声の止まない
象られて、流されて
意識のない手が
街の片隅で首を吊る
壊された何か


冷えた鉄に腰を下ろして
絶えず夜に手を叩いて
止めたら、次は君の番だ
麻縄をチラつかせる日々

ねぇ

街の隙間に覗く空が
監視した太陽の涙
蚊や蠅かの横切る視界
狙いを定めて潰した

手を叩け、手を叩け
自分のため

欺かれて、嗤われて
言葉のない夜
拍手と歓声の止まない
象られて、流されて
意識のない手が
街の片隅で首を吊る

壊された壊された
嘘吐きもホント吐きでだって
壊された壊された
幸福も不幸せも全部
壊された壊された
外聞も人ト為でだって
壊されて壊されて
宵闇へ

欺かれて、嗤われて
言葉のない夜
拍手と歓声の止まない
象られて、流されて
意識のない手が
街の片隅で首を吊る

誘われて、攫われて
誰もいない夜
拍手と歓声が止まれば
もう追い駆けて、追い駆けて
来ることはないさ
自由な宵闇を見上げて
揺らぐ視界で
誰かの前で
そっと手を叩く



◎平仮名表記

あーあーあ

ゆらぐしかいでてをたたいて
なにかをつぶすようなおと
かやはえかをころしたのかと
のぞきこめばだれかのいのち

だれもかれもにた(よう)なかおで
むかんしんにてをたたいて
なりひびくのはしのきょうそう
うでのなかでもみくちゃにされたいのち

あざむかれて、わらわれて
ことばのないよる
はくしゅとかんせいのやまない
かたどられて、ながされて
いしきのないてが
まちのかたすみでくびをつる
こわされたなにか


ひえたてつにこしをおろして
たえずよるにてをたたいて
やめたら、つぎはきみのばんだ
あさなわをちらつかせるひび

ね(ぇ)

まちのすきまにのぞくそらが
かんししたたい(よう)のなみだ
かやはえかのよこぎるしかい
ねらいをさだめてつぶした

てをたたけ、てをたたけ
じぶんのため

あざむかれて、わらわれて
ことばのないよる
はくしゅとかんせいのやまない
かたどられて、ながされて
いしきのないてが
まちのかたすみでくびをつる

こわされたこわされた
うそつきもほんとつきで(だっ)て
こわされたこわされた
こうふくもふしあわせも(ぜん)ぶ
こわされたこわされた
がいぶんもひととなりで(だっ)て
こわされてこわされて
よいやみへ

あざむかれて、わらわれて
ことばのないよる
はくしゅとかんせいのやまない
かたどられて、ながされて
いしきのないてが
まちのかたすみでくびをつる

いざなわれて、さらわれて
だれもいないよる
はくしゅとかんせいがとまれば
(もう)おいかけて、おいかけて
くることはないさ
じゆうなよいやみをみあげて
ゆらぐしかいで
だれかのまえで
そ(っ)とてをたたく

※( )は一音です

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

宵闇クラップ

たれまのさんの歌詞募集用です。


誰もが個性を否定し合い、型に合う人間を褒める。
抜け出すにはどうすればいいんだろう。

壊されたのは「既存」であってほしい。

閲覧数:395

投稿日:2017/08/30 17:13:14

文字数:1,275文字

カテゴリ:歌詞

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