アイスのふたを開ける。すると、一気に漂うアイスの香り。僕は思わずにっこりとする。
「まーた、アイスと見つめ合ってる。カイトってば、可愛いなー」
ソファで寝そべるマスターは、そんな僕を見て勝手ににこにこする。
「だって、このアイスってめったに食べれないからつい・・・」
「え?」
「これは、期間限定のあめアイスなんですよ」
「あめ? もしかして、飴の方?」
首を傾げるマスターに説明すると、ますます首をひねるマスター。
「そうですよ。・・・マスターも、一口どうです?」
スプーンですくって、マスターの方に差し出す。
「えー・・・、いいよ、要らない」
少し照れながらも、首を横にふるマスター。
「何でですか?」
仕方なく、自分で食べる僕。あ、おいしい。
「だって、普段から飴は食べてるから」
「そうですか?」
「それにあんまり甘いのはね・・・」
「きらいですか?」
「・・・カイトはきらいじゃないよ」
何気に話を逸らすマスター。
「え? 僕って、甘いですk「うん」
話す僕を遮ってまで肯定するマスター。
・・・なんだかなぁ。
「僕の、どこが甘いんですか?」
しょうがなく気になるので、聞いてみる。
「全部」
「全部・・・具体的にはどこが?」
「だから全部だよ、カイト」
粘る僕に負けずに言うマスター。
「・・・」
「だって、声も姿もアイスも全部甘いじゃん」
「・・・アイスは、僕じゃないですよ??」
マスターって、たまにボケ発言をするから要注意だ。
「え? そうだっけ??」
「そうですよ。・・・あ、」
そこまで言って、僕は1つ思いついてマスターにたずねてみる。
「もし、僕がアイスになったら買いますk「買う買う絶対買う」
今度の返事はなかなか良好。僕は内心ガッツポーズをする。
「もしかしたら、売り切れるかもしれませんよ?」
少し妄想が膨らみ過ぎたかな? まぁ、いっか。
「・・・だとしたら、」
マスターは、ちょっと考えて、
「二度と買わない」
「・・・」
僕のマスターは、少しシビアというか厳しすぎるところがあるみたいです。
「でも、コンビニの端のアイスコーナーで運よく見かけたら買うよ」
「・・・マスター」
僕は、そんなマスターに少し見直して、
「そんなに僕のことが好きなんですか」
「んー、好きじゃないよ」
「・・・えっ」
固まる僕に、マスターはにっこりとして僕を見て、
「大好きだよ」
って、言ったのだった。
「ま、ま、マスター! 僕のアイス、あげます!!」
ものすごく嬉しくて、思わず言うと、
「だから要らないって。カイトが食べなよ」
苦笑いして、マスターは言った。
「じゃあ、今度マスターが大好きなもの買ってきます」
「ん?」
「飴、どんな種類がいいですか?」
「んー、はちみつのやつ買ってきて」
「分かりました」
僕は頷いて、残りのアイスを食べた。アイスはすごく甘くて、なかなか僕好みの味がした。
「・・・ほんとに、要らないんですか?」
最後の一口を前に、僕はマスターに最終確認をする。
「・・・」
少し迷うマスター。そして、
「あーんしてくれたら、食べてもいいよ」
と、言った。それなら、僕の答えはもう決まっている。僕は、最後の一口のアイスをのせたスプーンをマスターの方へ差し出したのだった。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

アイスは、きらいですか? 【マスターとカイト】

こんにちは、もごもご犬ですこんばんは!
書けました、書けましたよ!←
私は基本的にはこういうカイトしか書きません><
少しでもカイトのかっこよさが広まればなと思います!

・・・ぶっちゃけ、止まらなかったです。
いったいどこで終わるんだろうとか書いてる途中で思いました←
でも、やっぱり最後のシメはあれかー。やっぱりな展開になっちゃった。ま、いっか。


本日はこれで終わろうかと思います。
次回は、未定ですが、お楽しみに!^^

閲覧数:137

投稿日:2011/04/07 17:13:23

文字数:1,355文字

カテゴリ:小説

  • コメント1

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  • 久我 愁

    久我 愁

    ご意見・ご感想

    カイト…<○><○>!

    2011/04/08 13:06:26

    • もごもご犬

      もごもご犬

      >愁きゅん

      カイトはこうあるべきだと思うんだ←
      でも、カイト以外の人は断固無理だよー><
      コメント、ありがと^^

      2011/04/09 09:53:51

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