これは、ボクのわがままな愛のはなし。
こんなに近いところにいるのに、別に目が合うことなんてないから、
あんたにとって大事なもんを、ボクは羨んでばかりいるんだろうな。
あんたの嘘も作り笑いさえも、全部剥ぎ取ってやりたいのに。
ボクの指先は臆病で、震えたまま止まってしまっている。
もしかしたらすべてが無駄かもしれないけど、
あんたの些細なこと、全部受け止めていたいよ。
溢れる想いが、溢れる想いが、あんたに届かなかったとしても、
願ってしまうよ、願ってしまうよ、あんたのひとつの微笑みだけを。
悔しい悔しい、足りない足りない、ボクだとあんたを満たせない?
それでもそれでも諦めらんない。だからそれまでそばにいさせて。
ボクが許せないのは、ボクのことを気にもとめてくれないあんたじゃなく、
あの時にあんたのことを抱きしめられなかったボク自身だ。
あんたの心と繋がりたいと思っているから再び先を
見るためあんたの暗闇(哀)を、喰らってしまってやりたいよ。
いいんだつま先立ちの、精一杯のつたないあいを、
ボクを今日も明日もずっと全部全部あげるよ。
やけくそみたいだけど、ぜんぶ受け止めて? 痛いよ。
溢れる想いを、溢れる想いを、上手に渡せなかったとしても、
何度も何度もこの手を伸ばすよ。またあんたに笑ってほしいから。
苦くて辛くてもどかしいんだよ、どうしたらいいか知らないけど、
それでも、それでも諦めらんない。だからそれまで、いやいつまでも。
百万字でも、百年でも、伝えるには足りないや。
壊れるくらい、飽きちゃうくらい、このボクで満たされてほしいな。
溢れる想いが、溢れる想いが、あんたに届かなかったとしても、
それでもいいんだ。なんにもいらない。そんな殊勝なこと言うわけないだろ。
喋って見つめてたまに触れあって、息するみたいに隣にいよう。
そうしていつしか、あんたはボクのせいで幸せに笑えばいい。
たとえ大事な想い出であっても、あんたの抱えているもん全部を
いっそなくしてしまいたいよ。それであんたが寂しくなってもさ。
これは、ボクのわがままな愛のはなし。
そしてあんたに捧げる「愛してる」だ。
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