ある晴れた日。空には白い雲がゆったりと漂っている。
「・・・雲、きれいだおー」
「そうだな」
赤とピンクを混ぜたようなくるくるしたツインテールの女の子の言葉に、隣にいる髪を結んでいる男の子は頷いた。
「・・・テッド」
女の子は髪を結んでいる男の子の名前を呼んだ。
「ん?何だ、テト?」
テッド、と呼ばれた男の子はツインテールの女の子の名前を呼び返した。
「・・・・あたしたちも、いつかあの大きい雲のように輝けるのかな・・・」
テトの言葉にテッドは、
「ああ。そのために俺らがんばっているんだからな・・・」
優しくテトの頭をポンと軽く叩いた。
「うん。そうだおね・・・・」
切なそうな顔でテトは微笑む。
「早く、この狭間な世界から脱出したいおー・・・」
「そうだな」
テトとテッドは天井に丸く、くりぬかれた窓から空を眺めた。
空には、白く大きな雲がゆっくりと自由な旅をしていた。
END
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