A
天津乙女と 謳われる娘の
還らん訳も 全て皆 貴方
気高き心は いつしか薄れて
只の 一人の少女(おとめ)と成っていた
B
雅に着飾る 髪飾りよりも
貴方の 姿愛おしい
S
其の戀結ぶ 花×華 開く百花繚乱
醒めない心は 尚、乱れ咲く
千輪と成る 色取り取りの花化粧に
身を焦がし待つは 愛しき彼の人よ
A
帳の下りるまで 時長きかな
下町の灯りは まだ点々と
現る月は 寂し気な朧で
想い浮かべるは 二人の一夜
B
賑わい始める 提灯灯下に
貴方の 姿探してる
S
其の戀繋ぐ 花×華 開け百花繚乱
遊戯と知れども 尚、狂い咲く
いつか願えば 由々しき戀の花になると
来ない日も待つわ 触れない彼の人よ
C
懐かしむは 遠き日々の 好々爺の背
流る時は 変わるまでに 充分な様で
娘は今 還れません
S'
嗚呼、空燃ゆる 茜の如き心染まる
此程の人は もう出逢えません
只恋しくて 貴方添える華に成りたい
浮き世の蕾は 此処におります
S
其の戀結ぶ 花×華 開く百花繚乱
醒めない心は 尚、乱れ咲く
千輪と成る 色取り取りの花化粧に
身を委ねるのは 愛しき彼の人よ 共に――
~ひらがな~
A
あまつおとめと うたわれるむすめの
かえらんわけも すべてみな あなた
けだかきこころわ いつしかうすれて
ただの ひとりのおとめとなっていた
B
みやびにきかざる かみかざりよりも
あなたの すがたいとおしい
S
そのこいむすぶ はなはな ひらくひゃっかりょうらん
さめないこころわ なお みだれざく
せんりんとなる いろとりどりのはなげしょうに
みおこがしまつわ いとしきかのひとよ
A
とばりのおりるまで ときながきかな
したまちのともりわ まだてんてんと
あらあるつきわ さみしげなおぼろで
おもいうかべるわ ふたりのひとよ
B
にぎわいはじめる ちょうちんとうかに
あなたの すがたさがしてる
S
そのこいつなぐ はなはな ひらけひゃっかりょうらん
ゆうぎとしれども なお くるいざく
いつかねがえば ゆゆしきこいのはなになると
こないひもまつわ ふれないかのひとよ
C
なつかしむわ とおきひびの こうこうやのせ
ながるときわ かわるまでに じゅうぶんなようで
むすめわいま かえれません
S'
ああ そらもゆる あかねのごときこころそまる
これほどのひとわ もうであえません
ただこいしくて あなたそえるはなになりたい
うきよのつぼみわ ここにおります
S
そのこいむすぶ はなはな ひらくひゃっかりょうらん
さめないこころわ なお みだれざく
せんりんとなる いろとりどりのはなげしょうに
みおゆだねるのわ いとしきかのひとよ ともに
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