僕の中にある音が
誰かに聞こえてしまわないように
外から聴こえる波打つ音が
僕を支配してしまわないように
脳に直接流す音楽
唇を強く噛んで
広がる鉄の味
それすら安定剤だった
飾って
飾って
溢(あふ)れて
剥がれて
薄っぺらい生身が怖くて仕方ない
寒くて
冷たくて
着込んで
被って
着飾って
飾って
また何度も
本当も嘘も境界線が分からないまま

僕の中にある声が
隙間から漏れてしまわないように
ヒビが入ったあの瞬間から
何度もテープで重ねてきた
まるでミイラみたいに
ちゃんとした顔すら見えないのは
ぼやけてしまう視界も
覆って貼り付けてしまったから
飾って
飾って
破れて
繕って
矛盾という矛盾を主食に生きている
脆くて
寂しくて
危うくて
壊れて
どうしようもないほど
おかしくて
お菓子食って
過食繰り返す
吐き出さずに溜まっていくまま
気持ちの悪さと
苦しさでいっぱいなのに
なんでまた飲み込んでしまうんだろう
煙草の煙とヘッドホン
アルコールに甘い薬
わかってないが常套句で
増える傷が最終手段
わかってほしいが謳い文句で
カラカラに乾いた笑いが嫌
厭世的に見え隠れした
卑しさがまた僕を愚かにする
僕の中にある夢が
誰かに伝わってしまわないように
息を潜めれば潜めるほど
何故か呼吸が鮮明に聞こえた
散歩道をふらふら歩きながら
強い光に顔を照らされた
浮かび上がるのは
僕のシルエット
そんなもんじゃないか

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
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アディクション

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投稿日:2023/08/05 03:09:16

文字数:614文字

カテゴリ:歌詞

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